御主人様と愛奴 変態の日々の記録
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Author:愛奴
♥当ブログは性的表現・画像を使用しておりますので、18歳未満の方は直ちにブラウザバックをお願い致します。
またSMに嫌悪感をお持ちの方は閲覧をお控え下さい。
自己責任の元での閲覧をお願い致します。
御主人様の愛奴です。
お初の方は「はじめに」をご参照下さい。
コメントは承認制となっておりますので、「管理者にだけ表示を許可する」にチェックを入れて下さると非表示となります。
私からのお返事のみ掲載させて頂きますので、SMに興味のある方もノーマルの方も、皆様お気軽に足跡を残して下さると嬉しいです。
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小雨の朝。
御主人様をお迎えする為、車で空港へと向かった私。
どうやら悪天候の影響で、飛行機は少しだけ遅れているようでした。
今日は何時もと違い、下着を付けているので妙な安心感があります。
けれどそれとは対照的に、私は緊張しながら、空港の到着口の椅子に座っていました。
この日、御主人様が私の住んでいる街に来て下さるのは野球観戦の為。
調教でない事なんて初めての経験で、何だかそわそわして落ち着けなかったのです。
まるで二度目の調教の日のよう。
心臓が飛び出しそうな程の緊張感を昨日の事のように覚えている私は、そう想い出せば出す程にますます動悸が激しくなって。
物陰に隠れてしまいたいような衝動に駆られていました。
飛行機到着のアナウンス後、程なくして到着口に現れた御主人様。
何時もとは違うラフな装いに、スーツ姿の時とは違う柔らかさを感じます。
私も今日はワンピースでなく、ショートパンツにTシャツという格好。
そこに主従関係があるなんて、微塵も感じられないような二人でした。
今日は試合時間の都合上、空港でランチを取る事にしていました。
事前にリサーチしていた、地元の有名ラーメン店。
本当は、以前にご紹介したお店の方が美味しいと解っていたのですが、残念ながら空港にはお店が入っておらず...。
仕方なく妥協をするという形での御案内となりました。
「美味しい」
そう言って下さった御主人様でしたが、やはりあのお店の方が美味しいと続けられます。
きちんと美味しい物を提供出来なかった事にもどかしさを感じてはいましたが、御主人様との味覚の近さを再確認出来た嬉しさで、私の心は弾んでいました。
ランチを終え、空港の駐車場へと向かう御主人様と私。
お昼から上がる予報だったのに、外は強風に雨が流されています。
私からの情報が間違っているじゃないかと、睨みを利かせる御主人様。
それがわざとだと知っている私は、謝り笑いながら車へと乗り込みました。
けれど想っていた以上の風雨に、御主人様も私もかなり濡れてしまっています。
お前のせいだ、と繰り返し呟かれる御主人様は、笑う私を横目に、怒りのない睨みを続けられていました。
そんな遣り取りさえも嬉しくて堪らない。
くすくすと笑う私の運転する車は、横殴りの雨の中を球場へと出発しました。
御主人様をお迎えする為、車で空港へと向かった私。
どうやら悪天候の影響で、飛行機は少しだけ遅れているようでした。
今日は何時もと違い、下着を付けているので妙な安心感があります。
けれどそれとは対照的に、私は緊張しながら、空港の到着口の椅子に座っていました。
この日、御主人様が私の住んでいる街に来て下さるのは野球観戦の為。
調教でない事なんて初めての経験で、何だかそわそわして落ち着けなかったのです。
まるで二度目の調教の日のよう。
心臓が飛び出しそうな程の緊張感を昨日の事のように覚えている私は、そう想い出せば出す程にますます動悸が激しくなって。
物陰に隠れてしまいたいような衝動に駆られていました。
飛行機到着のアナウンス後、程なくして到着口に現れた御主人様。
何時もとは違うラフな装いに、スーツ姿の時とは違う柔らかさを感じます。
私も今日はワンピースでなく、ショートパンツにTシャツという格好。
そこに主従関係があるなんて、微塵も感じられないような二人でした。
今日は試合時間の都合上、空港でランチを取る事にしていました。
事前にリサーチしていた、地元の有名ラーメン店。
本当は、以前にご紹介したお店の方が美味しいと解っていたのですが、残念ながら空港にはお店が入っておらず...。
仕方なく妥協をするという形での御案内となりました。
「美味しい」
そう言って下さった御主人様でしたが、やはりあのお店の方が美味しいと続けられます。
きちんと美味しい物を提供出来なかった事にもどかしさを感じてはいましたが、御主人様との味覚の近さを再確認出来た嬉しさで、私の心は弾んでいました。
ランチを終え、空港の駐車場へと向かう御主人様と私。
お昼から上がる予報だったのに、外は強風に雨が流されています。
私からの情報が間違っているじゃないかと、睨みを利かせる御主人様。
それがわざとだと知っている私は、謝り笑いながら車へと乗り込みました。
けれど想っていた以上の風雨に、御主人様も私もかなり濡れてしまっています。
お前のせいだ、と繰り返し呟かれる御主人様は、笑う私を横目に、怒りのない睨みを続けられていました。
そんな遣り取りさえも嬉しくて堪らない。
くすくすと笑う私の運転する車は、横殴りの雨の中を球場へと出発しました。
それぞれに身支度を整える御主人様と私。
チェックアウト迄の短時間でスムーズに済まされるそれは、重ねて来た時間の長さを表していました。
お部屋を後にし、エレベーターに乗り込むと、先にスーツケースを発送して来るようにと促されます。
その間にチェックアウトを済ませておくからと。
それは普通に合理的で、何の問題もないスムーズな提案。
実際、私が発送の手続きをしている間、御主人様は何時も少し離れた所で待って下さっていました。
その時間を有効活用しようと提案して下さる事に、何も可笑しな点はありません。
けれどその時の私は、何故か拒否反応を示してしまったのです。
それは、慣れない場所に一人で放り出される心細さ。
不安。
そして、御主人様と一時たりとも離れたくないという甘えでした。
私は一人で行動する事が好きですし、飛行機だって一人で乗れます。
誰かといるより、寧ろその方が快適だと感じるくらいです。
けれど御主人様のお傍にいる時だけは、私はいつもの私ではなくなってしまう。
いつも一人で強がって立っている私は、御主人様の前でのみ、弱く在る事を赦して頂いているのです。
それはまるで小さな少女のように。
“しらないところへひとりでいくのはこわい“
“しらないひとはきらい“
“ひとりはいや“
“ひとりにしないで“
そうやって時折顔を出すのは、まだ我儘を言えていた頃の幼い私。
けれどそんな顔をした私を、御主人様が見逃す筈がありませんでした。
押し出すように私をエレベーターから下ろすと、お一人でフロントへと向かわれてしまったのです。
それはこの時、不必要な甘えだった証拠。
私はそれを自覚していましたが、あのお部屋の中でのみ赦された小さな私は、まだすっかりと消えていた訳ではなかったのです。
誰もいないエレベーターホール。
私はお道具の詰まったスーツケースを引き摺り、手荷物サービスのカウンターを探します。
けれど見えるのは会議室のような観音開きの大きな扉ばかりで。
流石の私にも、此処ではないという事が理解出来ました。
その時、目に入って来たのはエスカレーター。
御主人様が直ぐ下の階に下りられた事を知っていた私は、スーツケースを引いて飛び乗ります。
私が戻るのが遅かったなら、もしかしたら入れ違いになってしまうかもしれない。
そう予測し、急いで御主人様を探したのです。
きょろきょろと辺りを見渡すと、直ぐに見つけられる御主人様の御姿。
手荷物サービスのカウンターが上の階ではなかった事に、直ぐに気が付かれていたようです。
「馬鹿な顔をして迷っているかと想いましたよ」と悪戯なお顔をされる御主人様。
けれどその愛しい意地悪が、どうしようもなく私を安心させてくれていました。
無事にスーツケースを預け、人の多い駅へと歩き出した御主人様と私。
またもや腕に掴まり損ねてしまい、急いでその背中を追い掛けました。
人混みの中の御主人様は、何時ものように振り返って、私が付いてきているのかを確認して下さいます。
するとたまたま追い付く事が出来た愛奴を見下ろし、歩くのが速くなったなと驚かれていました。
今日も電車は満員。
並んで吊革に掴まっていた御主人様と私でしたが、正面に座られていた方が降りられたので、久しぶりに一緒に座る事が出来ました。
こうして電車に揺られるのは何時ぶりだろう。
そう想っていたのは、御主人様も同じだったのでしょうか。
以前のように電車の揺れに合わせて、私にわざと体重を掛けて来られたのです。
それが嬉しくて堪らなくて。
私はまたくすくすと小さく笑いながら、電車の揺れのせいにして、温かいお身体にその体重を預けていました。
空港に到着すると、御主人様は既に決められていたようで、流れるようにお店へと入って行かれました。
そこは以前にも訪れた飲食店。
私にとって余り良い想い出ではないけれど、それももう過去の記憶。
御主人様に話す事も出来ず、一人葛藤していた事を小さな棘として想い返していました。
そんな私を知る由もない御主人様。
メニューを相談して下さり、楽しそうに野球の話をされる。
卵を半分こして、どれが食べたいかと料理をシェアして下さって…。
そんな優しさを全身で感じながら、私の中の棘はいつの間にか消え去っていました。
だって御主人様はいつもお優しい。
その中には沢山の意味が含まれていて、私もそれをきちんと感じ取っている。
見える形ではないけれど、私の魂はいつも御主人様と繋がっていて。
だからこそ私は、御主人様に絶対的な信頼を置いている。
それは私がずっと求め続けていた、主従関係そのもの。
一生出逢う事等ないと想っていた、理想の御主人様そのものなのです。
食事を終え、手荷物検査場の前で向き合う御主人様と私。
「来月、お前の出迎えを愉しみにしていますよ」と、少し強張った私に言葉を掛けて下さいます。
そのお気持ちが堪らなく嬉しくて。
名残り惜しそうに見つめる愛奴に、行ってこいと御命令されました。
来月は、私が御主人様をお迎えする番。
お待ちしていますと気持ちを込め、小さくなって行く御主人様に大きく大きく手を振りました。
20度目の調教はこれにて終了となります。
21度目の調教は、何時もとは少し違う番外編の予定です。
そちらも既に終了していますので、またお付き合い頂けると幸いです。
いつも当ブログに足を運んで下さり、ありがとうございます。
21度目の調教も宜しくお願い致します。
愛奴
チェックアウト迄の短時間でスムーズに済まされるそれは、重ねて来た時間の長さを表していました。
お部屋を後にし、エレベーターに乗り込むと、先にスーツケースを発送して来るようにと促されます。
その間にチェックアウトを済ませておくからと。
それは普通に合理的で、何の問題もないスムーズな提案。
実際、私が発送の手続きをしている間、御主人様は何時も少し離れた所で待って下さっていました。
その時間を有効活用しようと提案して下さる事に、何も可笑しな点はありません。
けれどその時の私は、何故か拒否反応を示してしまったのです。
それは、慣れない場所に一人で放り出される心細さ。
不安。
そして、御主人様と一時たりとも離れたくないという甘えでした。
私は一人で行動する事が好きですし、飛行機だって一人で乗れます。
誰かといるより、寧ろその方が快適だと感じるくらいです。
けれど御主人様のお傍にいる時だけは、私はいつもの私ではなくなってしまう。
いつも一人で強がって立っている私は、御主人様の前でのみ、弱く在る事を赦して頂いているのです。
それはまるで小さな少女のように。
“しらないところへひとりでいくのはこわい“
“しらないひとはきらい“
“ひとりはいや“
“ひとりにしないで“
そうやって時折顔を出すのは、まだ我儘を言えていた頃の幼い私。
けれどそんな顔をした私を、御主人様が見逃す筈がありませんでした。
押し出すように私をエレベーターから下ろすと、お一人でフロントへと向かわれてしまったのです。
それはこの時、不必要な甘えだった証拠。
私はそれを自覚していましたが、あのお部屋の中でのみ赦された小さな私は、まだすっかりと消えていた訳ではなかったのです。
誰もいないエレベーターホール。
私はお道具の詰まったスーツケースを引き摺り、手荷物サービスのカウンターを探します。
けれど見えるのは会議室のような観音開きの大きな扉ばかりで。
流石の私にも、此処ではないという事が理解出来ました。
その時、目に入って来たのはエスカレーター。
御主人様が直ぐ下の階に下りられた事を知っていた私は、スーツケースを引いて飛び乗ります。
私が戻るのが遅かったなら、もしかしたら入れ違いになってしまうかもしれない。
そう予測し、急いで御主人様を探したのです。
きょろきょろと辺りを見渡すと、直ぐに見つけられる御主人様の御姿。
手荷物サービスのカウンターが上の階ではなかった事に、直ぐに気が付かれていたようです。
「馬鹿な顔をして迷っているかと想いましたよ」と悪戯なお顔をされる御主人様。
けれどその愛しい意地悪が、どうしようもなく私を安心させてくれていました。
無事にスーツケースを預け、人の多い駅へと歩き出した御主人様と私。
またもや腕に掴まり損ねてしまい、急いでその背中を追い掛けました。
人混みの中の御主人様は、何時ものように振り返って、私が付いてきているのかを確認して下さいます。
するとたまたま追い付く事が出来た愛奴を見下ろし、歩くのが速くなったなと驚かれていました。
今日も電車は満員。
並んで吊革に掴まっていた御主人様と私でしたが、正面に座られていた方が降りられたので、久しぶりに一緒に座る事が出来ました。
こうして電車に揺られるのは何時ぶりだろう。
そう想っていたのは、御主人様も同じだったのでしょうか。
以前のように電車の揺れに合わせて、私にわざと体重を掛けて来られたのです。
それが嬉しくて堪らなくて。
私はまたくすくすと小さく笑いながら、電車の揺れのせいにして、温かいお身体にその体重を預けていました。
空港に到着すると、御主人様は既に決められていたようで、流れるようにお店へと入って行かれました。
そこは以前にも訪れた飲食店。
私にとって余り良い想い出ではないけれど、それももう過去の記憶。
御主人様に話す事も出来ず、一人葛藤していた事を小さな棘として想い返していました。
そんな私を知る由もない御主人様。
メニューを相談して下さり、楽しそうに野球の話をされる。
卵を半分こして、どれが食べたいかと料理をシェアして下さって…。
そんな優しさを全身で感じながら、私の中の棘はいつの間にか消え去っていました。
だって御主人様はいつもお優しい。
その中には沢山の意味が含まれていて、私もそれをきちんと感じ取っている。
見える形ではないけれど、私の魂はいつも御主人様と繋がっていて。
だからこそ私は、御主人様に絶対的な信頼を置いている。
それは私がずっと求め続けていた、主従関係そのもの。
一生出逢う事等ないと想っていた、理想の御主人様そのものなのです。
食事を終え、手荷物検査場の前で向き合う御主人様と私。
「来月、お前の出迎えを愉しみにしていますよ」と、少し強張った私に言葉を掛けて下さいます。
そのお気持ちが堪らなく嬉しくて。
名残り惜しそうに見つめる愛奴に、行ってこいと御命令されました。
来月は、私が御主人様をお迎えする番。
お待ちしていますと気持ちを込め、小さくなって行く御主人様に大きく大きく手を振りました。
20度目の調教はこれにて終了となります。
21度目の調教は、何時もとは少し違う番外編の予定です。
そちらも既に終了していますので、またお付き合い頂けると幸いです。
いつも当ブログに足を運んで下さり、ありがとうございます。
21度目の調教も宜しくお願い致します。
愛奴
御主人様のお身体をバスタオルで包み、丁寧に拭き上げた私。
急いで自分自身の水分を拭き取ってお部屋に戻ると、御主人様は既にベッドで寛がれていました。
いそいそと傍に寄ってくる愛奴に、少しだけ意地悪をされたくなったのでしょうか。
御主人様はマッサージのお返しと称され、私の腰を強く指圧して来られたのです。
その痛みと擽ったさ、そして嬉しさ。
笑い転げる私は、じっとしている事が出来ず、そのまま御主人様の上に倒れ込んでしまいました。
「乗るんじゃありません」
「重いのですが」
素っ気ない御言葉とは裏腹な御主人様の優しい表情。
私はそれを決して見逃さず、二人一緒にベッドに寝転びました。
けれど今度はますます御主人様に近付けない体勢になってしまい、私は仕方なくそのお隣に並んで身体を休めます。
こうしてお傍にいられるだけでも本当に幸せ。
そう想い、静かに目を閉じて御主人様の気配を堪能していた時。
肌触りの良い羽根布団がざわっと音を立てて持ち上がり、暖かい御主人様の脚が私の脚に絡み付いて来たのです。
触れ合える事もそうだけれど、御主人様が自らそうして下さる事の特別感。
重なった肌から込み上げて来る幸福を逃すまいと、私は出来るだけ御主人様に寄り添いました。
そんな愛奴の行動に満足されたのか、鼻からふうっと息を吐き出された御主人様。
程なくして聞こえて来た小さな寝息を確認すると、私も安心してうとうとと眠りに落ちて行きました。
チェックアウトの時間が近付くにつれ、次第に傾いて行く太陽。
お部屋の中にまで入り込んで来た陽射しに暖められて、ゆっくりと目を覚ました私。
ふと隣に視線を移すと、まだ眠られている御主人様の首筋には、つうっと汗の雫が流れていました。
しまった…。
こんなに汗をかかれて、きっと寝苦しかったに違いない…。
カーテンを閉めていれば、御主人様に気持ち良く休んで頂く事が出来たのに…。
瞬時にそう反省した私でしたが、こうしている時間さえも無駄には出来ない。
振動を最小限に抑えるようさっとベッドから降りると、大きな窓に掛けてある長い長いカーテンを閉め、素早くお部屋の温度を調整しました。
そしてそのままバスルームへと向かい、新しいお湯の準備を始めます。
御主人様が目を覚まされた時、寝汗で濡れたお身体では気持ちが悪いに違いない。
それならば少しでも早く汗を流して頂けるよう、適温のお湯を準備して差し上げたい。
それは愛奴としてでもありましたが、御主人様にただ心地好く過ごして頂きたいという素直な想いだけでした。
お部屋の温度を調整しつつ、御主人様の傍らでチェックアウト一時間前まで過ごした私。
起こされた御主人様は、まだ燦々と降り注ぐ陽射しに目を細められていました。
もうこんな時間になったのかと呟かれ、携帯を見つめる御主人様を見つめる愛奴に、先にバスルームに行っておくようにと促されます。
何時もならこんな時、少しだけ駄々を捏ねる愛奴でしたが、この時は邪魔をしてはいけないのだと瞬時に判断し、素直にベッドから下りました。
全裸でとことことバスルームへ歩いて行き、一人お湯に浸かった私。
暫くしていらっしゃった御主人様が私の隣へ腰を下ろすと、そのお身体の分だけ水位が上昇しました。
バスタブの縁を超えて、ざあっと溢れるお湯。
一頻り流れ切ってしまうと、静かな空間に御主人様の指の音だけが響きます。
まるでモールス信号のように不規則に動く指に対して、静かに宙を見つめていらっしゃる御主人様。
きっと何か考え事をされている。
話し掛けてはいけない。
そう正解を感じ取りましたが、その時間が余りにも長く感じて。
暫く見守った後、どうしたのですかと想い切って聞いてみたのです。
するとやはりお仕事の事を考えていらっしゃった様子。
御主人様はご自分のお仕事に関して、余り熱心な様子を見せて下さる事はないのですが。
本当はそうではない事。
お休みの日もお仕事をされている事。
いつも熱心である事を私は知っていました。
それは私が御主人様の事を尊敬している理由の一つでもあり、お逢い出来ない時間を不満に想えない理由の一つでもある。
その中で私に目を掛けて下さる事。
それが御主人様である事。
私はその全てを受け入れているからこそ、何時も安心して「待て」をしていられるのです。
急いで自分自身の水分を拭き取ってお部屋に戻ると、御主人様は既にベッドで寛がれていました。
いそいそと傍に寄ってくる愛奴に、少しだけ意地悪をされたくなったのでしょうか。
御主人様はマッサージのお返しと称され、私の腰を強く指圧して来られたのです。
その痛みと擽ったさ、そして嬉しさ。
笑い転げる私は、じっとしている事が出来ず、そのまま御主人様の上に倒れ込んでしまいました。
「乗るんじゃありません」
「重いのですが」
素っ気ない御言葉とは裏腹な御主人様の優しい表情。
私はそれを決して見逃さず、二人一緒にベッドに寝転びました。
けれど今度はますます御主人様に近付けない体勢になってしまい、私は仕方なくそのお隣に並んで身体を休めます。
こうしてお傍にいられるだけでも本当に幸せ。
そう想い、静かに目を閉じて御主人様の気配を堪能していた時。
肌触りの良い羽根布団がざわっと音を立てて持ち上がり、暖かい御主人様の脚が私の脚に絡み付いて来たのです。
触れ合える事もそうだけれど、御主人様が自らそうして下さる事の特別感。
重なった肌から込み上げて来る幸福を逃すまいと、私は出来るだけ御主人様に寄り添いました。
そんな愛奴の行動に満足されたのか、鼻からふうっと息を吐き出された御主人様。
程なくして聞こえて来た小さな寝息を確認すると、私も安心してうとうとと眠りに落ちて行きました。
チェックアウトの時間が近付くにつれ、次第に傾いて行く太陽。
お部屋の中にまで入り込んで来た陽射しに暖められて、ゆっくりと目を覚ました私。
ふと隣に視線を移すと、まだ眠られている御主人様の首筋には、つうっと汗の雫が流れていました。
しまった…。
こんなに汗をかかれて、きっと寝苦しかったに違いない…。
カーテンを閉めていれば、御主人様に気持ち良く休んで頂く事が出来たのに…。
瞬時にそう反省した私でしたが、こうしている時間さえも無駄には出来ない。
振動を最小限に抑えるようさっとベッドから降りると、大きな窓に掛けてある長い長いカーテンを閉め、素早くお部屋の温度を調整しました。
そしてそのままバスルームへと向かい、新しいお湯の準備を始めます。
御主人様が目を覚まされた時、寝汗で濡れたお身体では気持ちが悪いに違いない。
それならば少しでも早く汗を流して頂けるよう、適温のお湯を準備して差し上げたい。
それは愛奴としてでもありましたが、御主人様にただ心地好く過ごして頂きたいという素直な想いだけでした。
お部屋の温度を調整しつつ、御主人様の傍らでチェックアウト一時間前まで過ごした私。
起こされた御主人様は、まだ燦々と降り注ぐ陽射しに目を細められていました。
もうこんな時間になったのかと呟かれ、携帯を見つめる御主人様を見つめる愛奴に、先にバスルームに行っておくようにと促されます。
何時もならこんな時、少しだけ駄々を捏ねる愛奴でしたが、この時は邪魔をしてはいけないのだと瞬時に判断し、素直にベッドから下りました。
全裸でとことことバスルームへ歩いて行き、一人お湯に浸かった私。
暫くしていらっしゃった御主人様が私の隣へ腰を下ろすと、そのお身体の分だけ水位が上昇しました。
バスタブの縁を超えて、ざあっと溢れるお湯。
一頻り流れ切ってしまうと、静かな空間に御主人様の指の音だけが響きます。
まるでモールス信号のように不規則に動く指に対して、静かに宙を見つめていらっしゃる御主人様。
きっと何か考え事をされている。
話し掛けてはいけない。
そう正解を感じ取りましたが、その時間が余りにも長く感じて。
暫く見守った後、どうしたのですかと想い切って聞いてみたのです。
するとやはりお仕事の事を考えていらっしゃった様子。
御主人様はご自分のお仕事に関して、余り熱心な様子を見せて下さる事はないのですが。
本当はそうではない事。
お休みの日もお仕事をされている事。
いつも熱心である事を私は知っていました。
それは私が御主人様の事を尊敬している理由の一つでもあり、お逢い出来ない時間を不満に想えない理由の一つでもある。
その中で私に目を掛けて下さる事。
それが御主人様である事。
私はその全てを受け入れているからこそ、何時も安心して「待て」をしていられるのです。
御主人様がお酒を一口飲まれ、煙草に火を付けられても、使い終わられた愛奴はそのままの体勢から動けずにいました。
お部屋に射し込む優しい光。
大きな窓と向き合っているおまんこは、御主人様の眼前に晒されているに違いありません。
それが恥ずかしくて堪らないのに。
痙攣を止められない身体は、無様な程に御主人様の痕跡を味わい続けていました。
そうしてずっと遠くに置いて来た私の思考。
まるで気絶でもしていたかのように、それは突然に飛んで戻って来て。
私は広げた脚を反射的に閉じ、椅子に座って寛がれている御主人様のお顔を見ました。
「風呂」
やっと起きたか。
煙草を咥えられた薄い唇の端から漏れたその一言と視線には、きっとそんな言葉が乗っかっていたに違いありません。
けれどその瞳は、再開の時に見るあの鋭さと全く同じ。
煩わしさ、馬鹿馬鹿しさ、蔑みと呆れ。
それらのスパイスを極僅かに効かせた、御主人様の静かな愛情。
それを全身で受け取る事が出来る使用済みの愛奴はいつもこうで、私が自ら戻って来るのを待っていて下さるのです。
短くお返事をし、ベッドから飛び起きた私。
絨毯を汚さないようティッシュをおまんこに当てながら、一人バスルームへ飛び込みました。
バスタブの蛇口を捻り、ほんの少しだけ熱めのお湯に調整し終わると、ここで改めて服を着たままだった事に気が付きます。
たくし上げられて皺になった、新調したばかりのワンピース。
その痕跡を愛おしく想いながら服を脱ぎ捨て、私は何時もの姿になって御主人様の元へと戻りました。
愛奴を待つ間、ベッドにうつ伏せになられていた御主人様。
そっとそのお傍に寄ると、腰からのマッサージを希望されました。
私の大好きな時間の一つ。
何気ない会話をしながら、御主人様のお身体の感触をゆっくりと確かめて行く。
その状態をきちんと把握しておく事、異常がないか感覚を研ぎ澄ませる事。
御主人様の愛奴として、それらも大切な愛奴の役割なのです。
マッサージが終わると、そのお隣に合図を下さる御主人様。
起こす時間を指定されると、あっという間に寝息を立てて眠ってしまわれました。
けれど、ふかふかの高い枕に休まれた御主人様に、どう頑張っても寄り添う事が出来ません。
その腕の中は勿論、掴まれる場所もない。
けれど絶対に触れ合って眠りたい。
小さいけれど絶対に譲れない愛奴の拘りに、私は何度も体勢を変えながら、ああでもないこうでもないと試行錯誤を繰り返しました。
そしてどうにか頑張ってその体側にちょこんとくっつき、御主人様の鼓動を聴きながら目を閉じる事が出来たのです。
ゆっくりと目を開くと、大きな窓からの陽射しは変わる事なく降り注いでいます。
少しだけ寝ていたのだと理解した私の耳には、扉の向こうの水音が響いていました。
ゆっくりとベッドを下り、静かにバスルームへ向かう私。
バスタブの八割に溜まったお湯は、ほんの少しだけ高めの温度。
御主人様がスムーズに起きられなくても、冷める事は避けられる筈。
私は蛇口をきゅっと締めてベッドへ戻り、静かに御主人様へとお声を掛けました。
私の呼び掛けに、珍しくスムーズに目覚められた御主人様。
程良く眠って頂けたかなと安堵しながら、その背中をぴょこぴょこと追い掛けてバスルームへ向かいます。
バスタブに入られる御主人様は、その長い脚をきゅっと折り畳んで、小さく正方形に座って下さいました。
その隣に出来た、同じ大きさの正方形。
静かに確保されたその空間に、私はゆっくりと身を沈めました。
御主人様と私。
二人並ぶバスタブ。
すっかりはみ出した肩に掛け湯をすると、御主人様は少しだけ方向転換をして、私にその背中を預けて下さいました。
言葉は何もないけれど。
自然とそうなる空間。
御主人様のお顔は見えないけれど、その背中がどうしようもなく優しくて。
内臓の裏側から湧き上がって来る愛しさを掌に乗せて、私は小川の細流のように、その想いを清らかに注ぎ続けていました。
お部屋に射し込む優しい光。
大きな窓と向き合っているおまんこは、御主人様の眼前に晒されているに違いありません。
それが恥ずかしくて堪らないのに。
痙攣を止められない身体は、無様な程に御主人様の痕跡を味わい続けていました。
そうしてずっと遠くに置いて来た私の思考。
まるで気絶でもしていたかのように、それは突然に飛んで戻って来て。
私は広げた脚を反射的に閉じ、椅子に座って寛がれている御主人様のお顔を見ました。
「風呂」
やっと起きたか。
煙草を咥えられた薄い唇の端から漏れたその一言と視線には、きっとそんな言葉が乗っかっていたに違いありません。
けれどその瞳は、再開の時に見るあの鋭さと全く同じ。
煩わしさ、馬鹿馬鹿しさ、蔑みと呆れ。
それらのスパイスを極僅かに効かせた、御主人様の静かな愛情。
それを全身で受け取る事が出来る使用済みの愛奴はいつもこうで、私が自ら戻って来るのを待っていて下さるのです。
短くお返事をし、ベッドから飛び起きた私。
絨毯を汚さないようティッシュをおまんこに当てながら、一人バスルームへ飛び込みました。
バスタブの蛇口を捻り、ほんの少しだけ熱めのお湯に調整し終わると、ここで改めて服を着たままだった事に気が付きます。
たくし上げられて皺になった、新調したばかりのワンピース。
その痕跡を愛おしく想いながら服を脱ぎ捨て、私は何時もの姿になって御主人様の元へと戻りました。
愛奴を待つ間、ベッドにうつ伏せになられていた御主人様。
そっとそのお傍に寄ると、腰からのマッサージを希望されました。
私の大好きな時間の一つ。
何気ない会話をしながら、御主人様のお身体の感触をゆっくりと確かめて行く。
その状態をきちんと把握しておく事、異常がないか感覚を研ぎ澄ませる事。
御主人様の愛奴として、それらも大切な愛奴の役割なのです。
マッサージが終わると、そのお隣に合図を下さる御主人様。
起こす時間を指定されると、あっという間に寝息を立てて眠ってしまわれました。
けれど、ふかふかの高い枕に休まれた御主人様に、どう頑張っても寄り添う事が出来ません。
その腕の中は勿論、掴まれる場所もない。
けれど絶対に触れ合って眠りたい。
小さいけれど絶対に譲れない愛奴の拘りに、私は何度も体勢を変えながら、ああでもないこうでもないと試行錯誤を繰り返しました。
そしてどうにか頑張ってその体側にちょこんとくっつき、御主人様の鼓動を聴きながら目を閉じる事が出来たのです。
ゆっくりと目を開くと、大きな窓からの陽射しは変わる事なく降り注いでいます。
少しだけ寝ていたのだと理解した私の耳には、扉の向こうの水音が響いていました。
ゆっくりとベッドを下り、静かにバスルームへ向かう私。
バスタブの八割に溜まったお湯は、ほんの少しだけ高めの温度。
御主人様がスムーズに起きられなくても、冷める事は避けられる筈。
私は蛇口をきゅっと締めてベッドへ戻り、静かに御主人様へとお声を掛けました。
私の呼び掛けに、珍しくスムーズに目覚められた御主人様。
程良く眠って頂けたかなと安堵しながら、その背中をぴょこぴょこと追い掛けてバスルームへ向かいます。
バスタブに入られる御主人様は、その長い脚をきゅっと折り畳んで、小さく正方形に座って下さいました。
その隣に出来た、同じ大きさの正方形。
静かに確保されたその空間に、私はゆっくりと身を沈めました。
御主人様と私。
二人並ぶバスタブ。
すっかりはみ出した肩に掛け湯をすると、御主人様は少しだけ方向転換をして、私にその背中を預けて下さいました。
言葉は何もないけれど。
自然とそうなる空間。
御主人様のお顔は見えないけれど、その背中がどうしようもなく優しくて。
内臓の裏側から湧き上がって来る愛しさを掌に乗せて、私は小川の細流のように、その想いを清らかに注ぎ続けていました。
私の奉仕を愉しみながら、先程お渡しした封筒の中身を取り出された様子の御主人様。
目の前に広がる下腹部は、その指の動きに合わせて時折波打っています。
私は自然と目を閉じ、紙幣の擦れるその音に耳を澄ませていました。
そのせいで、御奉仕が緩やかになっていたのかもしれません。
「唇も使いなさい」
「舌がおかしくなっても続けるように」
頭の上から立て続けに降って来る指示。
私はうっとりとしていた意識を奮い立たせ、その御命令に忠実であろうと努めました。
けれど。
お札を数え終わると、私を抱え込むように、椅子に座ったまま前傾になられた御主人様。
ぐっと腕を伸ばされ、絨毯の上に座っている私のスカートをお尻側からたくし上げられます。
勿論、今日も下着は着けていません。
脚の間に蹲っている私の背中と、御主人様のお腹が逆さまにくっつけられた状態。
そのお身体の中にすっぽりと収まった私は、まるで抱き抱えられている子犬のよう。
アナル側から更に奥へと手を伸ばされ、捕えられたおまんこは、御奉仕の悦びに溢れるばかりでした。
愛液の滑りを利用し、ゆるゆると前後に流れて行く御主人様の指先。
その身体に包まれているだけでも夢見心地な私を更に押さえ付け、滑りを纏わせた指は、期待に溢れる穴へと優しく侵入して来ます。
その状況が余りに幸せ過ぎて。
舌に集中させていた意識は、あちらこちらへと引っ張られてしまいます。
その中でも特出していたのは、御主人様に触れているこの体勢。
腕の中で眠る時とはまた違って、まるで抱き締められているような感覚に、私の頭はパンクしてしまいそうでした。
折り畳まれた御主人様のお身体。
その下腹部に額が固定されている私。
舌だけを必死に動かして御奉仕に努めますが、御主人様によって与えられる快楽に、身体はがくがくと痙攣を続けるだけでした。
それでも何とか逝かないようにしながら、無我夢中で御奉仕を続ける私。
ふとその体重から解放され、ベッドに上がるようにと指示をされると、霞んだ思考にふらふらと立ち上がります。
ゆっくりとベッドに上がった愛奴を見届けた御主人様は、使い易いようにその身体をベッドの縁にセッティングされました。
お尻が半分空中に浮かんで、御主人様が立ったまま愛奴を使われる時の体勢。
私はその穴を使って頂く為に、大きく両脚を広げます。
天井を向いた穴。
御主人様の所有物。
再び差し込まれた指は、ほんの僅かな動きで私を絶頂へ連れて行こうとしていました。
けれどそう想ったのも束の間。
ぐっと拡げられた穴に感じた痛みから、その指が増やされたのだと判ります。
けれどそれが御主人様の指である事で、不思議と「痛み」だとは認識していませんでした。
言うならば、違和感に近いような。
限界まで拡がった穴は掻き混ぜられて、潮を吹く感覚が襲ったかと想うと、指の代わりに御主人様のペニスが侵入して来たのです。
それはいつもの圧迫感を伴う事なく、拡がったおまんこにじんわりと熱を齎して。
その余韻を愉しむ暇もなく、御主人様は私の真上からペニスを差し込まれました。
これ以上、奥等ないのではないかと想われる程、深く深く私を貫く御主人様。
「ちゃんと見なさい」
凶暴な快楽と幸福感に支配された私には、御主人様の御言葉の意味が理解出来ません。
ぼんやりとその瞳を見つめる私の身体を更に折り畳み、高く掲げられた結合部を見るように仰いました。
御主人様の背中の向こうに見える大きな窓ガラス。
そこから柔らかく差し込む陽射しに包まれて、その部分だけがやけに浮き上がって見えます。
ああ、御主人様が私を使って下さっている。
なんて幸せな風景なんだろう。
蕩けた思考には、全てがスローモーションに映って見えていました。
それが自分の身体で起こっていると自覚出来ない程に。
「注いであげましょう」
御主人様の表情は、限界が近い事を表していました。
けれどもう少しだけ。
まだその愛しいお顔を見つめていたい。
御主人様と私が繋がっている事実を、この脳裏に焼き付けたい。
それが過ぎた願いである事は解っていたけれど。
私の意思等、必要ある筈がないのだけれど。
私の役目は、御主人様に寄り添う事だけ。
私はこの瞬間を一欠片たりとも逃したくないという強い願いを込めて、御主人様に懇願しました。
働く事を放棄した、私の思考の精一杯で。
「下さい」と。
その言葉と入れ代わりに、私に注がれた御主人様。
直ぐにベッドから離れられましたが、私はいつもの様に身体を硬直させ、痙攣を続けていました。
御主人様は私の中から出て行かれた。
なのに空洞になったおまんこは、まだ御主人様の形に拡がっている。
その形跡すらも逃したくなくて。
私は無意識に膣を収縮させながら、御主人様の「痕」を貪り続けていました。
目の前に広がる下腹部は、その指の動きに合わせて時折波打っています。
私は自然と目を閉じ、紙幣の擦れるその音に耳を澄ませていました。
そのせいで、御奉仕が緩やかになっていたのかもしれません。
「唇も使いなさい」
「舌がおかしくなっても続けるように」
頭の上から立て続けに降って来る指示。
私はうっとりとしていた意識を奮い立たせ、その御命令に忠実であろうと努めました。
けれど。
お札を数え終わると、私を抱え込むように、椅子に座ったまま前傾になられた御主人様。
ぐっと腕を伸ばされ、絨毯の上に座っている私のスカートをお尻側からたくし上げられます。
勿論、今日も下着は着けていません。
脚の間に蹲っている私の背中と、御主人様のお腹が逆さまにくっつけられた状態。
そのお身体の中にすっぽりと収まった私は、まるで抱き抱えられている子犬のよう。
アナル側から更に奥へと手を伸ばされ、捕えられたおまんこは、御奉仕の悦びに溢れるばかりでした。
愛液の滑りを利用し、ゆるゆると前後に流れて行く御主人様の指先。
その身体に包まれているだけでも夢見心地な私を更に押さえ付け、滑りを纏わせた指は、期待に溢れる穴へと優しく侵入して来ます。
その状況が余りに幸せ過ぎて。
舌に集中させていた意識は、あちらこちらへと引っ張られてしまいます。
その中でも特出していたのは、御主人様に触れているこの体勢。
腕の中で眠る時とはまた違って、まるで抱き締められているような感覚に、私の頭はパンクしてしまいそうでした。
折り畳まれた御主人様のお身体。
その下腹部に額が固定されている私。
舌だけを必死に動かして御奉仕に努めますが、御主人様によって与えられる快楽に、身体はがくがくと痙攣を続けるだけでした。
それでも何とか逝かないようにしながら、無我夢中で御奉仕を続ける私。
ふとその体重から解放され、ベッドに上がるようにと指示をされると、霞んだ思考にふらふらと立ち上がります。
ゆっくりとベッドに上がった愛奴を見届けた御主人様は、使い易いようにその身体をベッドの縁にセッティングされました。
お尻が半分空中に浮かんで、御主人様が立ったまま愛奴を使われる時の体勢。
私はその穴を使って頂く為に、大きく両脚を広げます。
天井を向いた穴。
御主人様の所有物。
再び差し込まれた指は、ほんの僅かな動きで私を絶頂へ連れて行こうとしていました。
けれどそう想ったのも束の間。
ぐっと拡げられた穴に感じた痛みから、その指が増やされたのだと判ります。
けれどそれが御主人様の指である事で、不思議と「痛み」だとは認識していませんでした。
言うならば、違和感に近いような。
限界まで拡がった穴は掻き混ぜられて、潮を吹く感覚が襲ったかと想うと、指の代わりに御主人様のペニスが侵入して来たのです。
それはいつもの圧迫感を伴う事なく、拡がったおまんこにじんわりと熱を齎して。
その余韻を愉しむ暇もなく、御主人様は私の真上からペニスを差し込まれました。
これ以上、奥等ないのではないかと想われる程、深く深く私を貫く御主人様。
「ちゃんと見なさい」
凶暴な快楽と幸福感に支配された私には、御主人様の御言葉の意味が理解出来ません。
ぼんやりとその瞳を見つめる私の身体を更に折り畳み、高く掲げられた結合部を見るように仰いました。
御主人様の背中の向こうに見える大きな窓ガラス。
そこから柔らかく差し込む陽射しに包まれて、その部分だけがやけに浮き上がって見えます。
ああ、御主人様が私を使って下さっている。
なんて幸せな風景なんだろう。
蕩けた思考には、全てがスローモーションに映って見えていました。
それが自分の身体で起こっていると自覚出来ない程に。
「注いであげましょう」
御主人様の表情は、限界が近い事を表していました。
けれどもう少しだけ。
まだその愛しいお顔を見つめていたい。
御主人様と私が繋がっている事実を、この脳裏に焼き付けたい。
それが過ぎた願いである事は解っていたけれど。
私の意思等、必要ある筈がないのだけれど。
私の役目は、御主人様に寄り添う事だけ。
私はこの瞬間を一欠片たりとも逃したくないという強い願いを込めて、御主人様に懇願しました。
働く事を放棄した、私の思考の精一杯で。
「下さい」と。
その言葉と入れ代わりに、私に注がれた御主人様。
直ぐにベッドから離れられましたが、私はいつもの様に身体を硬直させ、痙攣を続けていました。
御主人様は私の中から出て行かれた。
なのに空洞になったおまんこは、まだ御主人様の形に拡がっている。
その形跡すらも逃したくなくて。
私は無意識に膣を収縮させながら、御主人様の「痕」を貪り続けていました。