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御主人様と愛奴 変態の日々の記録

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愛奴

Author:愛奴
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御主人様の愛奴です。
お初の方は「はじめに」をご参照下さい。

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20度目の調教③ ~静かな愛奴~

主な応援を幾つか教えて下さった御主人様は、一旦トイレへと向かわれました。

私はベッドの上に座ったまま、そのお戻りをじっと待ちます。

何か動かなければならない理由がある時以外は、自らの意思で動かない。

そう教えられた訳ではないけれど、身体が自然とそうしたがっていました。




戻られた御主人様は、絨毯の上に広げたスーツケースを物色されています。

取り出されたのは、御主人様の所有物である印。

冬の寒さでないとは言え、熱い首元にはやはり冷たく感じられて。

想わず竦めそうになる肩をぐっと固定し、嬉しい飾りを付けて頂きました。

そのまますっと立ち上がられた御主人様。

ベッドの上に座ったままの愛奴。

見上げる私の目を見て、静かに触れられたワイシャツの襟が、次の行動を示してくれていました。

ぴんと張ったシーツに膝立ちになり、御主人様の襟元に手を掛ける私。

微動だにされないそのご様子から、この行動が間違っていない事を確信した私は、一つずつ下方へとボタンを外して行きました。

と、締められている筈の皮のベルトが、金具に留められる事なくゆったりとその腰周りに浮かんでいます。

私が見上げると、トイレに行った後に締めなかったのだと仰る御主人様。

納得した私はベッドから下りて、既に脱げかかっているスラックスを御主人様の脚から取り除きました。




きっと私の顔の直ぐ近くにあるであろう、御主人様のペニス。

まだ下着に包まれているとは言え、その様子が気になって仕方がない私。

けれどしっかりと直視をするのも何だか気恥ずかしい…。

そこから少し目を逸らした私は、皺になるといけないので、脱いで頂いた物をクローゼットへ掛けておきましょうと御主人様に提案してみました。

いつもは、後でいいからとお断りになる御主人様。

けれどこの日は私の提案に同意をして下さったのです。

ベッドの上に広げていたワイシャツとスラックスを持ち、急いでクローゼットへと向った私。

この気恥ずかしさが何なのか、自分でも良く解りません。

けれどそれは、初めての調教の日。

薄暗いお部屋で御主人様のお膝に座らせて頂いた、あの日の気分に似ている。

そんな事を想いながら衣服を仕舞い、その足元へと戻りました。




スラックスを脱がれた状態のまま、私が戻るのを立って待っていて下さった御主人様。

そうするようにと指示を受けた訳ではありませんでしたが、この時は流れるように身体が動き、その下着に手を掛けていました。

引っ張ってしまわないように細心の注意を払い、下着を下げて行きます。

さっきまで穏やかな時間を過ごしていたのに、そこはいつものように硬く上を向いていました。

それが嬉しくて堪らない。

先ずは舌で御奉仕をするようにと指示を頂きます。

私は嬉しくて嬉しくて。

立たれたままの御主人様の太腿に両手を添えて、その愛しいペニスに舌を這わせました。

すると御主人様はゆっくりと数歩後退され、私が着いてくるのを促すかのように、静かに椅子へと腰掛けられます。

その流れですっぽりと御主人様の太腿の間に収まった私に、御奉仕をする場所を細かに指定されたのです。

一瞬、戸惑った私。

敢えて指定をされたのは、私の御奉仕の仕方が下手だからなのだろうかという想いが頭を過りました。

けれど迷っている暇はありません。

御主人様が指示をされたのだから、その通りにする事。

そうして御主人様に悦んで頂く事以外、私には重要な事は何も無いのです。



【 2019/07/07 22:41 】

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20度目の調教② ~御主人様と練習~

ランチを済ませ、お店を後にした御主人様と私。

飲み物を買う為、コンビニに向かう御主人様は、私にそこで待っているようにと促されました。

その御言葉通り、大人しく「待て」をしながらそのお戻りを待っていたのですが...。

今か今かと尻尾を振り過ぎて、最初の場所から少し移動してしまっていたよう。

戻られた事に気が付きもしない愛奴に、その革靴を踏み鳴らされた御主人様は、私が到着した時と同じ視線で私を射抜かれました。

慌てて御主人様に駆け寄りますが、私が追い付く前に歩き出されてしまいます。

馬鹿な愛奴でごめんなさい。

けれど嬉しくて仕方ないんです。

そう言葉にしなくても、御主人様がお見通しである事。

その幸福感が、更に私を浮つかせていました。




チェックインを済ませ、予め郵送しておいたスーツケースを受け取った私は、今度は自分でお部屋まで運びます。

前回と違って、ビニールに包まれたスーツケースは、きちんとタイヤが使えるよう梱包されていました。

その重さに振り回されながらも、何とか御主人様の後を付いて、お部屋に到着した私。

荷物を置いてパンプスを脱ぐと、振り返った私目掛けてジャケットが飛んで来たのです。

堅苦しい上着から開放され、お酒を飲みながら煙草に火を付けられる御主人様。

その御姿を横目で見ながら、ジャケットを纏っている愛しい匂いをゆっくりと吸い込み、丁寧にクローゼットへと仕舞いました。




スーツケースを開き、お土産のおつまみと封筒を持った私は、寛がれている御主人様の足元へと座ります。

以前は命令されなければ出来なかった行為も、その足元を見れば自然に想いが湧き上がるようになりました。

窮屈な革靴を脱いでリラックスして頂きたい。

私が革靴に手を掛けても、それを咎められる事はありません。

それはその行動が私個人の自我ではなく、御主人様の為である事を御存知だからなのでしょう。

そうして革靴から開放された御主人様の足は、下着を着けていない愛奴の乳房へと押し付けられました。

それが何だか嬉しくて、気恥ずかしくて。

小さく照れ笑いをしながら、靴下まで取り除いていきます。

その間も乳房を踏み付けられたり、太腿を足置きにされたり。

御主人様が触れて下さる嬉しさに笑みが溢れて仕方ない私は、やっとの事で取り除いた靴下を整えました。




その間、ずっと携帯を見ていらっしゃった御主人様。

さっきのお仕事の続きをされているのだと想っていた私に、好きな野球チームの応援の仕方を教えて下さると仰います。

後一ヵ月しかないから覚えるようにと、無知な私用に動画を検索して下さっていたのです。

足元に居る私に見えるように携帯を傾けて下さる御主人様は、動画に併せて応援歌を聞かせて下さいます。

そのお気遣いが嬉しくて、楽しくて。

歌って下さる御主人様ばかりを見てしまい、全く内容が頭に入って来ませんでした。

そんな愛奴に気が付かれたのか、御主人様はベッドにうつ伏せになられます。

私にも此処へ来るようにと促され、並んだ枕をぽんぽんと叩いて下さいました。

御主人様の合図に、ベッドに飛び乗った愛奴。

まるで修学旅行の夜のように、二人並んでうつ伏せになったまま、小さな画面を共有します。

御主人様は予行演習だと仰って、動画に合わせて歌って下さっていました。

それがどれ程幸せな時間だった事か...。




今までの私だったら、きっと素直に喜べませんでした。

一緒にテレビを見たり、寄り添って眠ったり。

以前は「SM」でない時間を、酷く恐怖に感じていた気がします。

それは嫌だとか、物足りない等の意味ではなく。

御主人様が私を必要として下さる理由が、そこにしかないと想っていたからです。

勿論、それが全ての大前提である事に変わりはないのだけれど。

そうでない時間も大切にして下さる。

楽しんで下さる。

そう解っていたのに。

それが堪らなく嬉しくて。

苦しくて。

御主人様は最初から優しかったけれど、馬鹿な私は目先の事に囚われ過ぎていたと、今になって想い知っていました。



【 2019/06/27 17:28 】

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20度目の調教① ~遅れる愛奴~

調教日の朝、御主人様の元へ帰る飛行機から降り立った私。

けれど空港は改装中で、いつもと違う所に降ろされてしまいました。

電車に乗る前にトイレを済ませておきたいのに、いつも立ち寄るトイレが見当たりません。

そうやって空港内をうろうろしている内に、いつも乗っている電車に乗り遅れてしまいました。

ここのホームでいいのかな...この電車でいいのかな...。

いつもと違う風景に不安を感じた私は、御主人様にメールで、事の成り行きを説明します。

その時、御主人様は既に待ち合わせ場所に到着されていたようです。

「先に店に入って少し仕事をしておきます」

そんな御主人様からのお返事を見て、ますます焦る私。

早く早く御主人様にお逢いしたいのに...!

けれど気持ちがどれだけ焦っても、電車はまだホームに入って来ません。

そんな私をお見通しの御主人様。

「のんびりと待っていますよ」と、私を落ち着ける御言葉を与えて下さいました。

その一言で、私がどれだけ安堵するか。

御主人様は、きちんと知って下さっているのです。

今にも爆発してしまいそうだった鼓動が途端に楽になり、ふうっと肩の力が抜けたような気がしました。

そうして一息ついた時、待っていた電車がホームに滑り込んで来たのです。




この電車で合ってるよね…?

そう自分の中で確認し、挙動不審にならないように静かに座席に座った私。

どうやら急行のような電車に乗れた様子です。

ほっと一息吐いて、着ていたカーディガンを脱ごうとしましたが、胸の前で留まっているボタンを外そうとして固まりました。

何故ならば、この日の為に新調したワンピースは、下着を着けていない事が直ぐに判ってしまう生地だったのです。

つんと張った乳首の形まではっきりと浮かんでしまう程に。

仕方なくカーディガンの袖をたくし上げた私は、御主人様を想いながら静かに電車に揺られていました。




やっと待ち合わせの駅に降り立った私。

御主人様をお待たせしてはいけないと、足早にお店へと向かいます。

カーディガンの胸元を気にしながら、汗ばんで辿り着いたお店の前。

それは電車がホームに到着してから三十分にも満たない時間でしたが、酷く御主人様をお待たせしてしまった気がして。

お店の前で深呼吸をしてから、ぎゅっとドアを押しました。




いつもの席ではない所に座っていると連絡を下さっていた御主人様。

店内を見渡すと、ソファー席に座っていらっしゃる御姿を見つけました。

ゆっくりとそこへ近付くと、広いテーブルの上には、私にはよく解らないお仕事道具が広げられています。

どうやら遅くなると報告して来た愛奴を待っていて下さる為、本格的にお仕事をされているようでした。




お仕事に集中されているのか、到着した愛奴に気が付かれない御主人様。

声をお掛けすると、いつもの鋭い視線で一瞥されました。

けれどそこに御主人様の想いがある事を知っている私は、いつも変わる事のない幸せを感じ、その正面のソファー席へと座ります。

御主人様はあっという間にお仕事道具を片付けて下さり、お腹が空いたとメニューを広げられました。

まるで、お前が遅いからお腹が空いてしまったじゃないかと、私に意地悪を言うように。

そんなお茶目な一面を見せて下さる事も、私には嬉しくて堪りません。

前回はこれとこれを頼みましたね、とお話すると、そうだったかな?と仰りながら、あっという間にメニューを決めて下さいました。

御主人様が選ばれたお料理を頂くのも、私にとっては愉しみの一つになっているのです。




暫くお逢い出来なかった御主人様と私。

その間の近況報告をしながら、お皿に料理を取り分けます。

ずっとお忙しかった御主人様。

疲れが溜まっていらっしゃるのではないかと、毎日毎日心配していました。

いつもたくさんメールをして下さるので、私がその御様子を伺い知れない事は勿論ないのですが...。

それでも文字から読み取れるのは、ほんの僅かな変化だけ。

きっと私が想像出来ない程、毎日多忙でいらっしゃるのだと想います。

その中で私に時間を割いて下さる事。

私を想い出して下さる事。

そのお気遣いをきちんと感じ取っている私は、御主人様に繰り返し労いの言葉を送り続けるのです。




今、こうして向かいに見える御主人様の表情は明るい。

良く食べ、良く笑って下さっている。

心配していたよりも、御主人様がお元気そうで。

私は暖かい幸せに包まれていました。



【 2019/06/14 23:50 】

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19度目の調教⑧ ~二つの約束~

御主人様の脚と向かい合っている内に、空港に到着した電車。

はぐれないようにと腕に掴まって来る愛奴を引き連れて、御主人様は空港内のお店へと入って行かれました。

ランチの時と同じように向かい合わせに座ると、メニューを相談されながら、スムーズに注文を済ませて下さいます。

そして再び野球のお話を始められたのです。

その内容は次第に具体的になり、私の住んでいる地域で行われる試合を観戦する計画がスタートした様子。

御主人様は物凄く楽しそうに、その内容をどんどんと進めて行かれます。

試合日程を決め、弾んだ声で飛行機の予約を始められる御主人様。

それを見ていた私の反応が曖昧だったからか、少しだけ顔を顰められ、「楽しみじゃないのですか?」と言われてしまったのですが...。

勿論、物凄く楽しみに決まっています。

けれど、まさか本当に実現するなんて。

現実味のないこの状況に、どう反応していいのか判らず、戸惑ってしまっていました。




私を使う事なく、そのお傍に置いて下さる事。

私は御主人様と過ごせるだけで嬉しくて仕方がないし、普段の御主人様が見られるのはまた格別の悦び。

けれど御主人様はどう想っていらっしゃるのだろう...?

私を使わずとも、楽しんで下さっているのだろうか?

調教中でなくても、御主人様の支配下である事は変わらないのだから、重い意味等ないのだろうか?

色々と想いを巡らせましたが、きっと答えはないのだと想いました。

私が御主人様のお考えに及ぶ事等ありませんし、私は小さな事に拘り過ぎる性格です。

御主人様がそうされたいのだから、ただそれに寄り添う事。

御主人様が楽しくないような事をされる筈がありませんし、何より目の前の御主人様が、それを体現して下さっていました。




続けて、試合のチケットを私に買っておくようにと仰る御主人様。

私は試合を観戦をした事がありませんでしたし、チケットの取り方どころか、野球の事は何も解らないのです。

もしチケットが取れなかったらどうしよう…。

せっかく御主人様が楽しみにして下さっているのに…。

そうやって私が不安ばかり漏らすものだから、「忘れないように」と、御主人様も手帳を取り出して下さいました。

そして次回の調教日まで決めて下さったのです。

御主人様と私、二つの約束。

離れなければならない時間は近付くばかりでしたが、今日の出来事が全てを包み込んでくれていました。




お店を後にし、手荷物検査場まで歩いて来た御主人様と私。

何時ものようにぺちんとお尻を叩かれ、私は素直にレーンへと歩き出しました。

少しでも御主人様の御姿をこの瞳に留めておきたくて、何度も何度も振り返りますが、私の真後ろに大柄の男性がいて、御主人様の御姿が良く見えません。

やっと検査を通り抜け、開けた視界に、小さくなった御主人様。

その表情は見えなくなってしまいましたが、お互いに大きく手を振り合い、それぞれに歩き出しました。

今夜は快晴。

穏やかな心には、夜景がきらきらと輝いていました。







19度目の調教はこれにて終了となります。

20回目の調教も既に終了していますので、次回からそちらの記事をアップしていく予定です。




いつも当ブログに足を運んで下さり、ありがとうございます。

20度目の調教も宜しくお願い致します。



愛奴



【 2019/06/04 23:15 】

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19度目の調教⑦ ~理解する愛奴~

ふと目が覚めた私。

飛行機の中でも眠っておいたのに、また熟睡してしまったよう。

隣りですやすやと寝息を立てていらっしゃる御主人様を静かに起こし、一緒にバスルームへと向かいました。




バスタブの中。

御主人様も熟睡してすっきりされたのか、饒舌に野球のお話をして下さっています。

今度、私の住んでいる所で試合があるのだと。

いつかの調教の日、野球観戦に行くのもいいなと仰っていた御主人様。

もしかして一緒に行けたりするのかな…?

そんな事をふと想いましたが、その考えが膨らむ前に急いで打ち消しました。

また私の早とちりかもしれない。

勝手に期待して勝手に落ち込むのは、私の悪い癖。

そう自分に言い聞かせながら、私は想い出していました。

御主人様の住んでいらっしゃる所へ出掛けた時の事。

並んで歩きながら、私の手を取って下さった御主人様。

「楽しいね」

そう仰った御主人様のお顔は、それまでに見た事のなかった優しい笑顔でした。

だから私はその後、余計に大泣きしてしまったのですが…。

またあんな風に楽しそうな御主人様を見る事が出来たらいいだろうな。

そうふんわりと想いながら、御主人様のお身体をバスタオルで包みました。




いつものように短時間で身支度を整え、チェックアウトを済ませた御主人様と私。

今日も沢山の人々が行き交う街中は、予想通りの混雑ぶりで。

幸いにも満員でなかった電車に乗ると、御主人様はご自分の鞄に続けて、私のバッグも網棚に上げて下さいました。

流石に座る事は出来なかったので、並んでつり革に掴まっていたのですが…。

幾つ目かの駅で、前の座席に座っていた人が降りて行かれました。

空いたのは一人分の席。

御主人様は目で合図をして下さり、私に座るよう促して下さいます。

こんなさり気ない優しさが嬉しくて堪らない。

空いた席に座りながら、私はぎゅうっと締め付けられる胸を抱え、目の前にある御主人様のスマートな脚を見つめていました。

今までは悲しくて仕方なかった電車での帰り道。

近づく空港が、御主人様と過ごせる残り時間をカウントダウンしているような気がして、ずっと電車が走り続けてくれればいいのにと何度も願いました。

けれど今は不思議。

あんなに悲しかった気持ちが嘘だったかのよう。

御主人様が当たり前のように私に席を譲って下さる事。

こうして二人、当たり前のように電車に揺られている事が嬉しくて堪らなくて。

私自身が一番、自分の感情の変化に驚いていました。




「葛藤する必要がない事を理解しなければなりませんね」

前回、心がぐちゃぐちゃになっていた私に、御主人様が与えて下さった御言葉。

そこには沢山の想いが込められていて、私もそれを解っている筈なのに。

いつもどうしてもそう在る事が出来なかった。

けれどこの時、私はそれを強く実感していました。




あんなに苦しかった事。

どうする事も出来ない事実を心が受け入れられなくて、御主人様を傷付けてしまった事。

私が余りに騒ぐものだから、御主人様はもうこの話をするのは止めようと仰って下さったけれど。

それでもどうしても逃げたくなかった。

目を瞑るのではなく、御主人様の愛奴として強く在りたい。

例え、立ち直れない程に壊れてしまっても、御主人様が与えて下さる全てを受け入れたい。

そんな私の想いを受け入れて下さった御主人様への気持ちが、私の葛藤を煙のようにかき消してくれたのでした。




もちろん、これからも辛い事、苦しい事はあるでしょう。

けれど私は逃げない。

御主人様をありのままに受け入れ、そこに寄り添い続ける事。

御主人様の御心に。

御主人様の生命に寄り添い続ける事。

それが愛奴として私を管理して下さっている、御主人様への最大の御奉仕だと私は想うのです。



【 2019/05/31 00:30 】

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