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御主人様と愛奴 変態の日々の記録

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Author:愛奴
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20度目の調教① ~遅れる愛奴~

調教日の朝、御主人様の元へ帰る飛行機から降り立った私。

けれど空港は改装中で、いつもと違う所に降ろされてしまいました。

電車に乗る前にトイレを済ませておきたいのに、いつも立ち寄るトイレが見当たりません。

そうやって空港内をうろうろしている内に、いつも乗っている電車に乗り遅れてしまいました。

ここのホームでいいのかな...この電車でいいのかな...。

いつもと違う風景に不安を感じた私は、御主人様にメールで、事の成り行きを説明します。

その時、御主人様は既に待ち合わせ場所に到着されていたようです。

「先に店に入って少し仕事をしておきます」

そんな御主人様からのお返事を見て、ますます焦る私。

早く早く御主人様にお逢いしたいのに...!

けれど気持ちがどれだけ焦っても、電車はまだホームに入って来ません。

そんな私をお見通しの御主人様。

「のんびりと待っていますよ」と、私を落ち着ける御言葉を与えて下さいました。

その一言で、私がどれだけ安堵するか。

御主人様は、きちんと知って下さっているのです。

今にも爆発してしまいそうだった鼓動が途端に楽になり、ふうっと肩の力が抜けたような気がしました。

そうして一息ついた時、待っていた電車がホームに滑り込んで来たのです。




この電車で合ってるよね…?

そう自分の中で確認し、挙動不審にならないように静かに座席に座った私。

どうやら急行のような電車に乗れた様子です。

ほっと一息吐いて、着ていたカーディガンを脱ごうとしましたが、胸の前で留まっているボタンを外そうとして固まりました。

何故ならば、この日の為に新調したワンピースは、下着を着けていない事が直ぐに判ってしまう生地だったのです。

つんと張った乳首の形まではっきりと浮かんでしまう程に。

仕方なくカーディガンの袖をたくし上げた私は、御主人様を想いながら静かに電車に揺られていました。




やっと待ち合わせの駅に降り立った私。

御主人様をお待たせしてはいけないと、足早にお店へと向かいます。

カーディガンの胸元を気にしながら、汗ばんで辿り着いたお店の前。

それは電車がホームに到着してから三十分にも満たない時間でしたが、酷く御主人様をお待たせしてしまった気がして。

お店の前で深呼吸をしてから、ぎゅっとドアを押しました。




いつもの席ではない所に座っていると連絡を下さっていた御主人様。

店内を見渡すと、ソファー席に座っていらっしゃる御姿を見つけました。

ゆっくりとそこへ近付くと、広いテーブルの上には、私にはよく解らないお仕事道具が広げられています。

どうやら遅くなると報告して来た愛奴を待っていて下さる為、本格的にお仕事をされているようでした。




お仕事に集中されているのか、到着した愛奴に気が付かれない御主人様。

声をお掛けすると、いつもの鋭い視線で一瞥されました。

けれどそこに御主人様の想いがある事を知っている私は、いつも変わる事のない幸せを感じ、その正面のソファー席へと座ります。

御主人様はあっという間にお仕事道具を片付けて下さり、お腹が空いたとメニューを広げられました。

まるで、お前が遅いからお腹が空いてしまったじゃないかと、私に意地悪を言うように。

そんなお茶目な一面を見せて下さる事も、私には嬉しくて堪りません。

前回はこれとこれを頼みましたね、とお話すると、そうだったかな?と仰りながら、あっという間にメニューを決めて下さいました。

御主人様が選ばれたお料理を頂くのも、私にとっては愉しみの一つになっているのです。




暫くお逢い出来なかった御主人様と私。

その間の近況報告をしながら、お皿に料理を取り分けます。

ずっとお忙しかった御主人様。

疲れが溜まっていらっしゃるのではないかと、毎日毎日心配していました。

いつもたくさんメールをして下さるので、私がその御様子を伺い知れない事は勿論ないのですが...。

それでも文字から読み取れるのは、ほんの僅かな変化だけ。

きっと私が想像出来ない程、毎日多忙でいらっしゃるのだと想います。

その中で私に時間を割いて下さる事。

私を想い出して下さる事。

そのお気遣いをきちんと感じ取っている私は、御主人様に繰り返し労いの言葉を送り続けるのです。




今、こうして向かいに見える御主人様の表情は明るい。

良く食べ、良く笑って下さっている。

心配していたよりも、御主人様がお元気そうで。

私は暖かい幸せに包まれていました。



【 2019/06/14 23:50 】

リアル調教  | コメント(0)  |

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