御主人様と愛奴 変態の日々の記録
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Author:愛奴
♥当ブログは性的表現・画像を使用しておりますので、18歳未満の方は直ちにブラウザバックをお願い致します。
またSMに嫌悪感をお持ちの方は閲覧をお控え下さい。
自己責任の元での閲覧をお願い致します。
御主人様の愛奴です。
お初の方は「はじめに」をご参照下さい。
コメントは承認制となっておりますので、「管理者にだけ表示を許可する」にチェックを入れて下さると非表示となります。
私からのお返事のみ掲載させて頂きますので、SMに興味のある方もノーマルの方も、皆様お気軽に足跡を残して下さると嬉しいです。
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電車のホームに並ぶ御主人様と私。
時折、咳をされている様子を気にしながら、今日も混んでいる電車に乗り込みます。
しばらく吊革に掴まっていたのですが、目の前の方が降りられたので、二人で並んで座席に座る事が出来ました。
電車の揺れに合わせて、少しだけ触れ合う肩が優しく嬉しい。
こんな光景が日常だったら良いのに…。
流れて行く景色に淡い願いを込めながら、あっという間に電車は空港へと到着しました。
いつも大勢の人々が行き交う空港は、その腕に掴まっていなければ簡単にはぐれてしまいそうで。
混雑に紛れて御主人様にくっついていた私でしたが、人気のないエスカレーターで、一段だけその距離を取りました。
べたべたするのが好きではない。
ずっと前にそう仰っていた御主人様。
その御言葉がずっと心に残っている私は、余りくっつき過ぎてはいけないのだと認識していて。
けれどその加減も良く判らずに、御主人様の様子を伺いながら行動していました。
きっと御主人様は、そんな愛奴をきちんと感じ取って下さっているのでしょう。
二段下にいる私に手を伸ばし、お腹をくすぐって来られたのです。
まるで、何故そんなに距離を取るのかと言わんばかりに。
私はそれが苦しい程に嬉しくて。
一段距離を縮めて寄り添った背中は、とても暖かく優しい物でした。
この日は食べたい物を決めていらっしゃったのか、迷う事なく一直線にお店へと向かわれた御主人様。
幾度となく訪れている空港には、幾つかのお気に入りが出来ていらっしゃるようで。
前回訪れた時と同じ席に座り、飲み物を注文し終えた時。
突然、温泉の計画を立てようと提案されたのです。
一緒にお風呂に入る度、その腕の中で過ごす時。
度々登場する温泉旅行の話題に、まだ当分先になるのだろうと想っていた私。
ですから予想もしていなかった展開に、無邪気に悦んでしまった私がいけなかったのでした。
「この日はどうですか?」
そう御主人様が指定をされたのは、以前から友達と会う約束をしていた日。
他の日が空いていないかどうか恐る恐る尋ねてはみましたが、お忙しい御主人様が首を縦に振られる筈はありません。
私にとって、御主人様より優先すべき事は何も無い。
それは非常に簡単な事で、選択する事すら無意味に感じられました。
友達に謝ろう…。日程が決まった事で、どんどんと計画を進められる御主人様。
「わくわく」という言葉そのままに、あっという間に航空券の手配まで済まされました。
それに合わせて、旅館を予約する私。
けれどもここで、再び御主人様が私の予定を確認されたのです。
この時どうして本当の事を言ってしまったのか…。
馬鹿な自分を酷く後悔しました。
けれど御主人様に嘘を吐く事等、私に出来るが筈ありません。
私は再度、友達との先約があった事を説明し、友達に謝って御主人様と温泉に行くとお話ししました。
すると御主人様は、この時初めてその事情を十分に把握された様子で…。
良く確認すれば良かったと、私に謝って来られたのです。
それは滅多に聞く事のない、御主人様からの御言葉。
私はそれが余りに悲しくて。
約束をしていた友達とは古い付き合いですし、事情を話せば理解をしてくれるだろう事は判っていました。
友達には本当に申し訳ないけれど、私はどうしても御主人様を優先したい。
私が予定を変更するから大丈夫ですと繰り返しお話をしたのですが、御主人様は既に温泉旅行の延期を決定されていました。
温泉はまた行けるのだからと。
友達との約束を守るようにと。
私はそれが悲しくて、悲しくて。
お顔からわくわく感の消えてしまった御主人様を見ながら、どうしようもなく泣きたくなっていました。
けれど。
尊敬する最愛の御主人様。
そこに寄り添う愛奴が、友達との約束を簡単に破るような薄情者で良いのだろうか…。
そう想った私は、御主人様の優しさを受け入れ、全ての予約をキャンセルしたのでした。
一緒に悦んだ気持ちがあっという間に萎んで、御主人様と私は手荷物検査場まで歩いて行きます。
酷く落ち込む私に苦笑いをされる御主人様は、ソファーに座って待っていた私の腕に、買って来た冷たい缶コーヒーを当ててわざとふざけて見せられるのです。
「元気を出しなさい」
がっかりしているのは、御主人様だって同じ筈なのに…。
ますます悲しく情けなくなる私は、作り笑いすらも出来ません。
そんな愛奴に、まるでご機嫌を取るような仕草で、冷えた二の腕をぷにぷにとつままれる御主人様。
本当なら余りの愛おしさにはしゃぎたくなる所ですが、拗ねた私はなかなか気持ちを立て直す事が出来なくて。
けれどこのまま離れたくはない。
そう想った私は意を決し、御主人様の優しさの勢いを借りて、いつもは言わない言葉を何とか吐き出しました。
「再来月は帰れますか?」と。
二度目の調教を計画している時。まだ御主人様というお人を良く理解出来ていなかった私は、調教を催促するような言い方をしてしまい、御主人様を怒らせてしまった事がありました。
御主人様は忙しいお方です。
そんな中でも私と過ごす時間を作って下さり、毎日必ず言葉を与えて下さいます。
だから私はいつも待つ方。
御主人様が求められる時を、只静かに。
日々、穏やかに待っているのです。
ですから自分から次回の調教について、言葉を発する事は殆どありません。
けれどこの時だけは。
このままの状態で御主人様のお傍を離れたくない。
そんな強い想いに背中を押され、絞り出すように言葉を吐き出したのです。
悪いのは私なのに。
一人で勝手に落ち込んでいる私を励ますように、直ぐに予定を確認して下さる御主人様。
「お前の誕生日の前日ですよ」
少し得意気で、意地悪な優しい眼差し。
愛おしい愛おしい私の御主人様。
次回の調教は、私の誕生日前日。
私の心をあっという間に掬い上げて下さった御主人様は、次回分の航空券を予約しておくようにとだけ言い残して歩き出されました。
今日は私がお見送りをする番。
何度も何度も振り返っては手を振って下さる御主人様。
その御姿が見えなくなるまで、私はその場に立ち尽くしていました。
明けましておめでとう御座います。
23度目の調教はこれにて終了となります。
秋からの忙しさと体調の悪さもあり、書きたい気持ちとは裏腹に年を跨いでしまいました。
今年は調教以外のお話も出来たらと思っていますので、また足を運んで頂けますと幸いです。
いつも当ブログに足を運んで下さり、ありがとうございます。
今年もどうぞ宜しくお願い致します。
愛奴
時折、咳をされている様子を気にしながら、今日も混んでいる電車に乗り込みます。
しばらく吊革に掴まっていたのですが、目の前の方が降りられたので、二人で並んで座席に座る事が出来ました。
電車の揺れに合わせて、少しだけ触れ合う肩が優しく嬉しい。
こんな光景が日常だったら良いのに…。
流れて行く景色に淡い願いを込めながら、あっという間に電車は空港へと到着しました。
いつも大勢の人々が行き交う空港は、その腕に掴まっていなければ簡単にはぐれてしまいそうで。
混雑に紛れて御主人様にくっついていた私でしたが、人気のないエスカレーターで、一段だけその距離を取りました。
べたべたするのが好きではない。
ずっと前にそう仰っていた御主人様。
その御言葉がずっと心に残っている私は、余りくっつき過ぎてはいけないのだと認識していて。
けれどその加減も良く判らずに、御主人様の様子を伺いながら行動していました。
きっと御主人様は、そんな愛奴をきちんと感じ取って下さっているのでしょう。
二段下にいる私に手を伸ばし、お腹をくすぐって来られたのです。
まるで、何故そんなに距離を取るのかと言わんばかりに。
私はそれが苦しい程に嬉しくて。
一段距離を縮めて寄り添った背中は、とても暖かく優しい物でした。
この日は食べたい物を決めていらっしゃったのか、迷う事なく一直線にお店へと向かわれた御主人様。
幾度となく訪れている空港には、幾つかのお気に入りが出来ていらっしゃるようで。
前回訪れた時と同じ席に座り、飲み物を注文し終えた時。
突然、温泉の計画を立てようと提案されたのです。
一緒にお風呂に入る度、その腕の中で過ごす時。
度々登場する温泉旅行の話題に、まだ当分先になるのだろうと想っていた私。
ですから予想もしていなかった展開に、無邪気に悦んでしまった私がいけなかったのでした。
「この日はどうですか?」
そう御主人様が指定をされたのは、以前から友達と会う約束をしていた日。
他の日が空いていないかどうか恐る恐る尋ねてはみましたが、お忙しい御主人様が首を縦に振られる筈はありません。
私にとって、御主人様より優先すべき事は何も無い。
それは非常に簡単な事で、選択する事すら無意味に感じられました。
友達に謝ろう…。日程が決まった事で、どんどんと計画を進められる御主人様。
「わくわく」という言葉そのままに、あっという間に航空券の手配まで済まされました。
それに合わせて、旅館を予約する私。
けれどもここで、再び御主人様が私の予定を確認されたのです。
この時どうして本当の事を言ってしまったのか…。
馬鹿な自分を酷く後悔しました。
けれど御主人様に嘘を吐く事等、私に出来るが筈ありません。
私は再度、友達との先約があった事を説明し、友達に謝って御主人様と温泉に行くとお話ししました。
すると御主人様は、この時初めてその事情を十分に把握された様子で…。
良く確認すれば良かったと、私に謝って来られたのです。
それは滅多に聞く事のない、御主人様からの御言葉。
私はそれが余りに悲しくて。
約束をしていた友達とは古い付き合いですし、事情を話せば理解をしてくれるだろう事は判っていました。
友達には本当に申し訳ないけれど、私はどうしても御主人様を優先したい。
私が予定を変更するから大丈夫ですと繰り返しお話をしたのですが、御主人様は既に温泉旅行の延期を決定されていました。
温泉はまた行けるのだからと。
友達との約束を守るようにと。
私はそれが悲しくて、悲しくて。
お顔からわくわく感の消えてしまった御主人様を見ながら、どうしようもなく泣きたくなっていました。
けれど。
尊敬する最愛の御主人様。
そこに寄り添う愛奴が、友達との約束を簡単に破るような薄情者で良いのだろうか…。
そう想った私は、御主人様の優しさを受け入れ、全ての予約をキャンセルしたのでした。
一緒に悦んだ気持ちがあっという間に萎んで、御主人様と私は手荷物検査場まで歩いて行きます。
酷く落ち込む私に苦笑いをされる御主人様は、ソファーに座って待っていた私の腕に、買って来た冷たい缶コーヒーを当ててわざとふざけて見せられるのです。
「元気を出しなさい」
がっかりしているのは、御主人様だって同じ筈なのに…。
ますます悲しく情けなくなる私は、作り笑いすらも出来ません。
そんな愛奴に、まるでご機嫌を取るような仕草で、冷えた二の腕をぷにぷにとつままれる御主人様。
本当なら余りの愛おしさにはしゃぎたくなる所ですが、拗ねた私はなかなか気持ちを立て直す事が出来なくて。
けれどこのまま離れたくはない。
そう想った私は意を決し、御主人様の優しさの勢いを借りて、いつもは言わない言葉を何とか吐き出しました。
「再来月は帰れますか?」と。
二度目の調教を計画している時。まだ御主人様というお人を良く理解出来ていなかった私は、調教を催促するような言い方をしてしまい、御主人様を怒らせてしまった事がありました。
御主人様は忙しいお方です。
そんな中でも私と過ごす時間を作って下さり、毎日必ず言葉を与えて下さいます。
だから私はいつも待つ方。
御主人様が求められる時を、只静かに。
日々、穏やかに待っているのです。
ですから自分から次回の調教について、言葉を発する事は殆どありません。
けれどこの時だけは。
このままの状態で御主人様のお傍を離れたくない。
そんな強い想いに背中を押され、絞り出すように言葉を吐き出したのです。
悪いのは私なのに。
一人で勝手に落ち込んでいる私を励ますように、直ぐに予定を確認して下さる御主人様。
「お前の誕生日の前日ですよ」
少し得意気で、意地悪な優しい眼差し。
愛おしい愛おしい私の御主人様。
次回の調教は、私の誕生日前日。
私の心をあっという間に掬い上げて下さった御主人様は、次回分の航空券を予約しておくようにとだけ言い残して歩き出されました。
今日は私がお見送りをする番。
何度も何度も振り返っては手を振って下さる御主人様。
その御姿が見えなくなるまで、私はその場に立ち尽くしていました。
明けましておめでとう御座います。
23度目の調教はこれにて終了となります。
秋からの忙しさと体調の悪さもあり、書きたい気持ちとは裏腹に年を跨いでしまいました。
今年は調教以外のお話も出来たらと思っていますので、また足を運んで頂けますと幸いです。
いつも当ブログに足を運んで下さり、ありがとうございます。
今年もどうぞ宜しくお願い致します。
愛奴
マッサージが終わる頃、バスタブのお湯が丁度良く満たされ、並んでお湯に浸かった御主人様と私。
隣にある肩に自然と掛け湯をしてしまうのは、重ねて来た時間の賜物だと感じていました。
それを表すように、静かにこちらへと背中を向けて下さる御主人様。
繰り返し肌を滑り落ちて行くお湯に温泉を連想されたのか、何度か利用している旅館のお話をして下さいます。
今年は旅行に行きませんでしたので、余計に温泉が恋しく感じられたのかもしれません。
御主人様が、都会の喧騒から解放される事。
私はただひたすらにそれを望んでいて。
けれど何の力も持たない私は、御主人様の為にして差し上げられる事が何もありません。
今はこうして、冷えた肩にお湯を掛け続ける事。
御主人様が心地好く感じられるよう、静かに寄り添う事。
そしていつもいつも、御主人様だけを想い続ける事。
時間が重なるにつれ、御主人様が私に何かを求められる事は少なくなったように感じます。
出逢った頃はぶつかる事も多かったのですが、それも今は懐かしい記憶。
たった数年前の事なのに、まるで遠い昔のようで。
言葉が少なくなる事の意味を理解している私は、御主人様の一部となっているような気さえしていました。
ゆったりと流れる時間と湯気。
逆上せてしまいそうだと笑い合った御主人様と私はバスタブから出ると、先に御主人様のお身体を拭き上げ、急いで私もその後を追いました。
お部屋には、既に気持ち良さそうにベッドで休まれている御主人様。
私がお傍へ寄ると、片腕をすっと伸ばして私の居場所を作って下さいます。
それは全身の産毛が逆立つような幸福感。
御主人様の指示で一時間後にアラームをセットすると、子猫のようにその腕の中へともぐり込みました。
温かい…。
御主人様の素肌が心地好くて堪らない。
程なくして聞こえてくる、穏やかな寝息。
御主人様の肺の動きをこの身体に感じながら、大きな窓に流れて行く雲を見つめ。
ずっとずっとこうしていたい。
それが叶わないのならば、このまま永遠の眠りにつけたらいいのに。
そんな事を願いながら、御主人様の呼吸に誘われ、私も深い眠りへと落ちて行きました。
ふと気が付くと、時計はチェックアウト一時間前。
御主人様は既に目を覚まされていて、私の方が熟睡してしまったようです。
慌てて飛び起きてバスタブに新しいお湯を準備し、急いで御主人様に茶封筒をお渡ししました。
私が稼いで来た金銭を数えられるのがお好きな御主人様。
その愉しみが減ってはいけないと、慌ててはみたのですが...。
封筒を受け取られると、実は前日まで体調が優れず微熱があったとの事。
その中身を少しだけ確認されると、そのままサイドテーブルに置かれてしまいました。
やってしまった…。
その流れの中に、きっと御主人様の特別な意図はなかったのだと想います。
けれど。
御奉仕が命じられなかった事。
御主人様の体調と残り時間。
少なかった稼ぎ。
沢山の要素に自分の不甲斐なさを感じた私は、小さく反省をしてから準備の整ったバスルームへと向かいました。
再び並んでお湯に浸かる御主人様と私。
温まり、お身体を拭き上げるのは私の役目。
言葉を交わさなくとも自然にそう行動出来る事が心地良く、御主人様も私に身を任せて下さっていました。
お部屋へ戻り、それぞれに身支度が完了すると、無言で私の重いスーツケースを引いて行って下さいます。
それが毎回ではないのに、こうして時折見せて下さる優しさが堪らなくて。
私は一人、笑顔を抑えきれずにその背中を追い掛けました。
ホテルのフロントで荷物の発送手続きを済ませ、すっかり身軽になった御主人様と私は、心地良い秋風の中を駅へと歩いて行きます。
珍しくまばらな人々に、御主人様の御姿を見失う事はありませんでしたが、その腕に掴まるには余りにも距離が開いていて。
追い付く事の出来ない愛奴を確認するよう、何度も何度も立ち止まっては振り返って下さるのです。
まるで、早く此処まで来なさいと仰るように。
それが嬉しくて堪らなくて。
信号で立ち止まられたその腕に、やっとの想いで飛び付いたのでした。
隣にある肩に自然と掛け湯をしてしまうのは、重ねて来た時間の賜物だと感じていました。
それを表すように、静かにこちらへと背中を向けて下さる御主人様。
繰り返し肌を滑り落ちて行くお湯に温泉を連想されたのか、何度か利用している旅館のお話をして下さいます。
今年は旅行に行きませんでしたので、余計に温泉が恋しく感じられたのかもしれません。
御主人様が、都会の喧騒から解放される事。
私はただひたすらにそれを望んでいて。
けれど何の力も持たない私は、御主人様の為にして差し上げられる事が何もありません。
今はこうして、冷えた肩にお湯を掛け続ける事。
御主人様が心地好く感じられるよう、静かに寄り添う事。
そしていつもいつも、御主人様だけを想い続ける事。
時間が重なるにつれ、御主人様が私に何かを求められる事は少なくなったように感じます。
出逢った頃はぶつかる事も多かったのですが、それも今は懐かしい記憶。
たった数年前の事なのに、まるで遠い昔のようで。
言葉が少なくなる事の意味を理解している私は、御主人様の一部となっているような気さえしていました。
ゆったりと流れる時間と湯気。
逆上せてしまいそうだと笑い合った御主人様と私はバスタブから出ると、先に御主人様のお身体を拭き上げ、急いで私もその後を追いました。
お部屋には、既に気持ち良さそうにベッドで休まれている御主人様。
私がお傍へ寄ると、片腕をすっと伸ばして私の居場所を作って下さいます。
それは全身の産毛が逆立つような幸福感。
御主人様の指示で一時間後にアラームをセットすると、子猫のようにその腕の中へともぐり込みました。
温かい…。
御主人様の素肌が心地好くて堪らない。
程なくして聞こえてくる、穏やかな寝息。
御主人様の肺の動きをこの身体に感じながら、大きな窓に流れて行く雲を見つめ。
ずっとずっとこうしていたい。
それが叶わないのならば、このまま永遠の眠りにつけたらいいのに。
そんな事を願いながら、御主人様の呼吸に誘われ、私も深い眠りへと落ちて行きました。
ふと気が付くと、時計はチェックアウト一時間前。
御主人様は既に目を覚まされていて、私の方が熟睡してしまったようです。
慌てて飛び起きてバスタブに新しいお湯を準備し、急いで御主人様に茶封筒をお渡ししました。
私が稼いで来た金銭を数えられるのがお好きな御主人様。
その愉しみが減ってはいけないと、慌ててはみたのですが...。
封筒を受け取られると、実は前日まで体調が優れず微熱があったとの事。
その中身を少しだけ確認されると、そのままサイドテーブルに置かれてしまいました。
やってしまった…。
その流れの中に、きっと御主人様の特別な意図はなかったのだと想います。
けれど。
御奉仕が命じられなかった事。
御主人様の体調と残り時間。
少なかった稼ぎ。
沢山の要素に自分の不甲斐なさを感じた私は、小さく反省をしてから準備の整ったバスルームへと向かいました。
再び並んでお湯に浸かる御主人様と私。
温まり、お身体を拭き上げるのは私の役目。
言葉を交わさなくとも自然にそう行動出来る事が心地良く、御主人様も私に身を任せて下さっていました。
お部屋へ戻り、それぞれに身支度が完了すると、無言で私の重いスーツケースを引いて行って下さいます。
それが毎回ではないのに、こうして時折見せて下さる優しさが堪らなくて。
私は一人、笑顔を抑えきれずにその背中を追い掛けました。
ホテルのフロントで荷物の発送手続きを済ませ、すっかり身軽になった御主人様と私は、心地良い秋風の中を駅へと歩いて行きます。
珍しくまばらな人々に、御主人様の御姿を見失う事はありませんでしたが、その腕に掴まるには余りにも距離が開いていて。
追い付く事の出来ない愛奴を確認するよう、何度も何度も立ち止まっては振り返って下さるのです。
まるで、早く此処まで来なさいと仰るように。
それが嬉しくて堪らなくて。
信号で立ち止まられたその腕に、やっとの想いで飛び付いたのでした。
それは私の苦手な物。
御主人様に見つけて頂くまでは、寝る前にしなければ寝付けない程の行為だったのに。
今は濡れないどころか、全く気持ち良くもなれない。
そう解っていらっしゃる上での御命令に、私はゆっくりとソファーに座り、足の裏を座面に付けてM字開脚の体勢となりました。
御奉仕をさせて頂いた事で、おまんこは湿り気を帯びていましたが、伸ばした指は上手く動かせず。
御命令を遂行しようと試みてはみるのですが、初めて弾くピアノのように指は言う事を聞いてはくれませんでした。
その様子を黙って見られていた御主人様。
すっと立ち上がられると、私が座っているソファーの上に立って、顔の前にそのペニスを差し出して下さいます。
私はまるで産まれたばかりの子猫のように。
そうする事が自然の摂理であるかのように。
目の前にあるそれに自然と吸い込まれていきました。
満たされる口内。
御主人様の昂り。
嬉しいと同時に、物凄く落ち着く...。
ぎこちなかった指は、次第に滑らかな指使いを見せ始めて。
けれど足元が不安定だったのか、直ぐにソファーから降りてしまわれた御主人様は、そのままベッドに仰向けに休まれました。
私は空っぽになってしまった口を閉じ、元の形を想い出すようにもごもごと動かしてから、その脚の間にすっぽりと収まったのです。
目の前にあるのは、さっきまで私の口内に収まっていたペニス。
御主人様のお腹にぴったりとくっ付いていて、力を入れて支えなければその硬さにまたあちら側へと倒れてしまいます。
私は添えた手に少し力を入れながら、ゆっくりと舌を纏わり付かせて行きました。
「ほら、アナルも舐めなさい」
それは二度目の調教以来の御命令。
想いも寄らなかった展開に、嬉しくて飛び上がりそうになる私。
ベッドに頬を擦り付けながら、夢中でその蕾へと舌を伸ばします。
御主人様が求めて下さっている。
その事実が嬉しくて仕方がなくて。
けれども体勢に無理があり、どうしても丁寧に御奉仕する事が出来ません。
もどかしい...!
そう想った時、ペニスの方に戻るようにと言われてしまいました。
それは二分にも満たないような短い時間。
御主人様に悦んで頂けなかった...。
けれどそう気に病む間も無く、御奉仕のスピードを上げるようにと指示を追加されます。
その時が近付いている。
頭を切り替えて、しっかりと御奉仕をしなければ。
動きは速くとも、決して雑にはならない様に。
慈しみ、深い愛撫を。
「もっと速く」
上顎にぴったりとくっついた亀頭に声が漏れた途端、口内にふんわりと優しい香りが広がりました。
それを暫く口内に留めてから。
御主人様の精子が喉を通って行く感覚をゆっくりと味わうと、再び舌を動かし始めます。
少しでも舐め残してしまわないように。
丁寧に丁寧に。
けれどやっぱり何時までもお掃除を止める気のない愛奴。
御主人様は身体を捻ってうつ伏せになられ、お掃除は強制終了されてしまいました。
この後はきっとお風呂に入られる筈。
一旦バスルームへ行き、お風呂の準備をしてから御主人様の元へ戻った私。
先程と変わらない体勢の御主人様に、マッサージをご提案しました。
ぎゅっと力を込めて指圧すると、痛そうな声を漏らして耐えて下さいます。
それが何だか物凄く愛おしくて。
けれど力が強過ぎたのか、足を揉んで貰っていいですか?と突然お客さん口調になられてしまいました。
そのお茶目さにますます愛おしさが込み上げて来て。
想わず笑ってしまう私に悪戯をするように、脚を使って押さえ込まれてしまったのです。
身体に触れる御主人様の肌。
その感触が心地好くて、嬉しくて。
この体勢のままでは首が痛くなると、はしゃぐ愛奴を解放して下さいました。
お仕事は勿論、通勤でもお疲れの御主人様。
少しでもそれを和らげて差し上げたくて。足の指からお尻の筋肉までを丁寧にマッサージさせて頂きました。
御主人様に見つけて頂くまでは、寝る前にしなければ寝付けない程の行為だったのに。
今は濡れないどころか、全く気持ち良くもなれない。
そう解っていらっしゃる上での御命令に、私はゆっくりとソファーに座り、足の裏を座面に付けてM字開脚の体勢となりました。
御奉仕をさせて頂いた事で、おまんこは湿り気を帯びていましたが、伸ばした指は上手く動かせず。
御命令を遂行しようと試みてはみるのですが、初めて弾くピアノのように指は言う事を聞いてはくれませんでした。
その様子を黙って見られていた御主人様。
すっと立ち上がられると、私が座っているソファーの上に立って、顔の前にそのペニスを差し出して下さいます。
私はまるで産まれたばかりの子猫のように。
そうする事が自然の摂理であるかのように。
目の前にあるそれに自然と吸い込まれていきました。
満たされる口内。
御主人様の昂り。
嬉しいと同時に、物凄く落ち着く...。
ぎこちなかった指は、次第に滑らかな指使いを見せ始めて。
けれど足元が不安定だったのか、直ぐにソファーから降りてしまわれた御主人様は、そのままベッドに仰向けに休まれました。
私は空っぽになってしまった口を閉じ、元の形を想い出すようにもごもごと動かしてから、その脚の間にすっぽりと収まったのです。
目の前にあるのは、さっきまで私の口内に収まっていたペニス。
御主人様のお腹にぴったりとくっ付いていて、力を入れて支えなければその硬さにまたあちら側へと倒れてしまいます。
私は添えた手に少し力を入れながら、ゆっくりと舌を纏わり付かせて行きました。
「ほら、アナルも舐めなさい」
それは二度目の調教以来の御命令。
想いも寄らなかった展開に、嬉しくて飛び上がりそうになる私。
ベッドに頬を擦り付けながら、夢中でその蕾へと舌を伸ばします。
御主人様が求めて下さっている。
その事実が嬉しくて仕方がなくて。
けれども体勢に無理があり、どうしても丁寧に御奉仕する事が出来ません。
もどかしい...!
そう想った時、ペニスの方に戻るようにと言われてしまいました。
それは二分にも満たないような短い時間。
御主人様に悦んで頂けなかった...。
けれどそう気に病む間も無く、御奉仕のスピードを上げるようにと指示を追加されます。
その時が近付いている。
頭を切り替えて、しっかりと御奉仕をしなければ。
動きは速くとも、決して雑にはならない様に。
慈しみ、深い愛撫を。
「もっと速く」
上顎にぴったりとくっついた亀頭に声が漏れた途端、口内にふんわりと優しい香りが広がりました。
それを暫く口内に留めてから。
御主人様の精子が喉を通って行く感覚をゆっくりと味わうと、再び舌を動かし始めます。
少しでも舐め残してしまわないように。
丁寧に丁寧に。
けれどやっぱり何時までもお掃除を止める気のない愛奴。
御主人様は身体を捻ってうつ伏せになられ、お掃除は強制終了されてしまいました。
この後はきっとお風呂に入られる筈。
一旦バスルームへ行き、お風呂の準備をしてから御主人様の元へ戻った私。
先程と変わらない体勢の御主人様に、マッサージをご提案しました。
ぎゅっと力を込めて指圧すると、痛そうな声を漏らして耐えて下さいます。
それが何だか物凄く愛おしくて。
けれど力が強過ぎたのか、足を揉んで貰っていいですか?と突然お客さん口調になられてしまいました。
そのお茶目さにますます愛おしさが込み上げて来て。
想わず笑ってしまう私に悪戯をするように、脚を使って押さえ込まれてしまったのです。
身体に触れる御主人様の肌。
その感触が心地好くて、嬉しくて。
この体勢のままでは首が痛くなると、はしゃぐ愛奴を解放して下さいました。
お仕事は勿論、通勤でもお疲れの御主人様。
少しでもそれを和らげて差し上げたくて。足の指からお尻の筋肉までを丁寧にマッサージさせて頂きました。
交わす言葉は必要ない。
首輪を受け取られた御主人様は、切れ長の瞳を伏せながら、私の首へとその腕を伸ばして下さいました。
ふんわりと香る、お酒と煙草の匂い。
苦手な筈の香りは、いつもくらくらと私を酔わせて。
その胸に想わず飛び込んでしまいたくなるのだけれど、勿論自ら動く事等赦される筈もなく。
世界で最も愛しいお方が直ぐ目の前にいて下さるのに、愛奴である私は、それに飛び付く事を制限されている犬と同じ。
御主人様の御命令を忠実に守りながら、必死に涎を飲み干して。
ぎゅっと目を閉じながら、この狂おしい時間をやり過ごすのです。
それは、ほんの僅かな時間だけれど。
もしかすると私が一番緊張する瞬間かもしれません。
そんな私の想いごと、全ては囚われて。
お前には何処にも行く所は無いのだと、首輪ごと閉じ込められてしまうのです。
「よし」
カチンという金属音を確認され、ソファーに座り直された御主人様。
絨毯の上にいる私から見えたのは、その背中に広がる絵画のような光景でした。
音の無い静かなお部屋。
太陽光の射し込む大きな窓は、聳え立つビル群をその枠に収めて。
私の理想そのままの御主人様は、まるで夢の世界の住人のよう。
永遠にこの夢が醒めなければいいのに。
そう願いながら、日常を放り出して何時もここへと帰って来る。
この目に映る物が私の欲しかった物であればある程、その罪悪感は小さく私を刺し続けていました。
そんな空気を一人静かに飲み干したならば。
目の前にある革靴を両腕で抱え、靴下まで丁寧に脱がせて行きます。
穏やかな御命令を受けベルト外すと、するりと脱げ落ちたスラックスを持ち、クローゼットへと向かいました。
その間に、ご自分でワイシャツを脱がれていた御主人様。
クローゼットの扉から顔を出した私を確認すると、何の合図も無く、愛奴目掛けてシャツを空中へと放られたのです。
あっ…!
運動神経の悪い私は、勿論それを受け取る事が出来ず...。
絨毯の上にふんわりと落ちてしまった白いシャツを急いで拾い上げ、形を整えながらハンガーへと掛け直しました。
続けて飛んでくるアンダーウェアを何とかキャッチし、クローゼットへ仕舞った私。
その足元へと戻ると、最後に下着を脱がすようにと御命令されました。
恥ずかしい…。
何度も経験している事であるのに、私から行動する事は恥ずかしくて堪らない。
だって私がそう感じている事を知りながら、御主人様はその様子をじっと見つめていらっしゃるのですから。
ゆっくりと御主人様の前に跪き、目の前にある下着に手を掛けます。
勿論そこは既に存在を主張していて。
少しずつ下着を下げようとするも、引っかかってなかなか上手く取り外す事が出来ません。
見兼ねた御主人様が少し手を貸して下さると、すっかり膨らんだ愛おしいペニスが元気いっぱいに飛び出て来ました。
それを見た瞬間。
さっきまで服を放り合って笑っていた気持ちが一気に萎み、うっとりとした艶かしい気分が私を包み込みます。
早く、早く御奉仕をさせて頂きたくて。
急いで下着を畳んだ私は、吸い寄せられるようにその股間に顔を近付けました。
ああ、御主人様の匂い...。
爽やかな石鹸と、その裏にある肌の香り。
それごと全て口内に収めてしまいたくなる程、愛おしくて堪らない。
その想いを乗せながら舌を動かしていると、頭の上から御主人様の吐息が聞こえて来ました。
ふいに変わるペニスの味。
御主人様が感じて下さっている事が嬉しくて。
舌を休めないように一生懸命御奉仕をしていたのですが。
突然、ソファーでオナニーをするようにと命じられたのです。
首輪を受け取られた御主人様は、切れ長の瞳を伏せながら、私の首へとその腕を伸ばして下さいました。
ふんわりと香る、お酒と煙草の匂い。
苦手な筈の香りは、いつもくらくらと私を酔わせて。
その胸に想わず飛び込んでしまいたくなるのだけれど、勿論自ら動く事等赦される筈もなく。
世界で最も愛しいお方が直ぐ目の前にいて下さるのに、愛奴である私は、それに飛び付く事を制限されている犬と同じ。
御主人様の御命令を忠実に守りながら、必死に涎を飲み干して。
ぎゅっと目を閉じながら、この狂おしい時間をやり過ごすのです。
それは、ほんの僅かな時間だけれど。
もしかすると私が一番緊張する瞬間かもしれません。
そんな私の想いごと、全ては囚われて。
お前には何処にも行く所は無いのだと、首輪ごと閉じ込められてしまうのです。
「よし」
カチンという金属音を確認され、ソファーに座り直された御主人様。
絨毯の上にいる私から見えたのは、その背中に広がる絵画のような光景でした。
音の無い静かなお部屋。
太陽光の射し込む大きな窓は、聳え立つビル群をその枠に収めて。
私の理想そのままの御主人様は、まるで夢の世界の住人のよう。
永遠にこの夢が醒めなければいいのに。
そう願いながら、日常を放り出して何時もここへと帰って来る。
この目に映る物が私の欲しかった物であればある程、その罪悪感は小さく私を刺し続けていました。
そんな空気を一人静かに飲み干したならば。
目の前にある革靴を両腕で抱え、靴下まで丁寧に脱がせて行きます。
穏やかな御命令を受けベルト外すと、するりと脱げ落ちたスラックスを持ち、クローゼットへと向かいました。
その間に、ご自分でワイシャツを脱がれていた御主人様。
クローゼットの扉から顔を出した私を確認すると、何の合図も無く、愛奴目掛けてシャツを空中へと放られたのです。
あっ…!
運動神経の悪い私は、勿論それを受け取る事が出来ず...。
絨毯の上にふんわりと落ちてしまった白いシャツを急いで拾い上げ、形を整えながらハンガーへと掛け直しました。
続けて飛んでくるアンダーウェアを何とかキャッチし、クローゼットへ仕舞った私。
その足元へと戻ると、最後に下着を脱がすようにと御命令されました。
恥ずかしい…。
何度も経験している事であるのに、私から行動する事は恥ずかしくて堪らない。
だって私がそう感じている事を知りながら、御主人様はその様子をじっと見つめていらっしゃるのですから。
ゆっくりと御主人様の前に跪き、目の前にある下着に手を掛けます。
勿論そこは既に存在を主張していて。
少しずつ下着を下げようとするも、引っかかってなかなか上手く取り外す事が出来ません。
見兼ねた御主人様が少し手を貸して下さると、すっかり膨らんだ愛おしいペニスが元気いっぱいに飛び出て来ました。
それを見た瞬間。
さっきまで服を放り合って笑っていた気持ちが一気に萎み、うっとりとした艶かしい気分が私を包み込みます。
早く、早く御奉仕をさせて頂きたくて。
急いで下着を畳んだ私は、吸い寄せられるようにその股間に顔を近付けました。
ああ、御主人様の匂い...。
爽やかな石鹸と、その裏にある肌の香り。
それごと全て口内に収めてしまいたくなる程、愛おしくて堪らない。
その想いを乗せながら舌を動かしていると、頭の上から御主人様の吐息が聞こえて来ました。
ふいに変わるペニスの味。
御主人様が感じて下さっている事が嬉しくて。
舌を休めないように一生懸命御奉仕をしていたのですが。
突然、ソファーでオナニーをするようにと命じられたのです。
昨日。調教日の前日の事。
私は試合の流れだけが判るアプリを見ながら、御主人様とメールで野球の応援をしていました。
私の住んでいる地域では、御主人様が応援されているチームの試合放送がありません。
けれど御主人様のお好きな物と、その時間を共有したくて。
まるで一緒に試合観戦をしているかのように、メールでお話をしていたのです。
それに何より、試合の様子を文字にして送って下さる御主人様のお気持ちが嬉しくて。
「同じ時間を過ごしている」
そんな悦びをひしひしと感じていました。
けれど御主人様は、いつもその先の事を考えていらっしゃいます。
テーブルの向かいから差し出された私の携帯電話には、野球中継を視聴出来るアプリがインストールされていました。
これで見れるから
と、簡単な説明だけをして下さるのですが。
そこにはもっともっと愛しい想いが込められている事を、私はきちんと理解していました。
それが嬉しくて堪らなくて。
きっとまた腑抜けた顔をしてしまっていたのでしょう。
ご自分のお財布を私の前に差し出されると、そのままスマートに席を離れられます。
私も急いでその後を追い、会計を済ませる為にお財布を開きました。
そこにあるのは、御主人様と私のお揃い。
毎度毎度確認しては、あの頃と変わる事のない想いを噛み締めるのです。
お店の外で待っていて下さる御主人様にお財布をお渡しすると、そのまま流れるように歩き出されました。
何時もの光景、何時もの道。
その背中を追い掛けながら歩く嬉しさは、きっと動物のそれと同じなのでしょう。
嬉しくて嬉しくて、仕方がなくて。
もし私に尻尾があったならば、物凄い勢いで振ってしまうに違いない。
そんな馬鹿な事を考えながら、御主人様越しに、ビルを吹き抜ける心地の好い風を受け歩きます。
何時ものように私をからかいながら、嘲笑う御主人様が眩しく素敵で。
戯れ付く愛奴のおまんこを叩きながら、ホテルのフロントへと歩いて行きました。
チェックインを済ませ、スーツケースを受け取ってから開いたお部屋のドア。
何時もと少し違う間取りに、大きな窓が二つ並んでいました。
その景色に私が一人で燥いでいると、「先ずは首輪ですね」と静かで優しい声が、背中から真っ直ぐに届きます。
私は急いでパンプスを脱ぐと、スーツケースの中から首輪を取り出しました。
一瞬、着ていたワンピースも脱いだ方が良いのかと迷いましたが…。
生理が予定より遅れた事で、残念ながらこの日はおまんこを使って頂く事が出来なかったのです。
それなのに自ら服を脱ぐのも何だか可笑しな気がして。
私はそのままの格好で首輪だけを持つと、ベッドに腰掛けられた御主人様の足元へと座りました。
私は試合の流れだけが判るアプリを見ながら、御主人様とメールで野球の応援をしていました。
私の住んでいる地域では、御主人様が応援されているチームの試合放送がありません。
けれど御主人様のお好きな物と、その時間を共有したくて。
まるで一緒に試合観戦をしているかのように、メールでお話をしていたのです。
それに何より、試合の様子を文字にして送って下さる御主人様のお気持ちが嬉しくて。
「同じ時間を過ごしている」
そんな悦びをひしひしと感じていました。
けれど御主人様は、いつもその先の事を考えていらっしゃいます。
テーブルの向かいから差し出された私の携帯電話には、野球中継を視聴出来るアプリがインストールされていました。
これで見れるから
と、簡単な説明だけをして下さるのですが。
そこにはもっともっと愛しい想いが込められている事を、私はきちんと理解していました。
それが嬉しくて堪らなくて。
きっとまた腑抜けた顔をしてしまっていたのでしょう。
ご自分のお財布を私の前に差し出されると、そのままスマートに席を離れられます。
私も急いでその後を追い、会計を済ませる為にお財布を開きました。
そこにあるのは、御主人様と私のお揃い。
毎度毎度確認しては、あの頃と変わる事のない想いを噛み締めるのです。
お店の外で待っていて下さる御主人様にお財布をお渡しすると、そのまま流れるように歩き出されました。
何時もの光景、何時もの道。
その背中を追い掛けながら歩く嬉しさは、きっと動物のそれと同じなのでしょう。
嬉しくて嬉しくて、仕方がなくて。
もし私に尻尾があったならば、物凄い勢いで振ってしまうに違いない。
そんな馬鹿な事を考えながら、御主人様越しに、ビルを吹き抜ける心地の好い風を受け歩きます。
何時ものように私をからかいながら、嘲笑う御主人様が眩しく素敵で。
戯れ付く愛奴のおまんこを叩きながら、ホテルのフロントへと歩いて行きました。
チェックインを済ませ、スーツケースを受け取ってから開いたお部屋のドア。
何時もと少し違う間取りに、大きな窓が二つ並んでいました。
その景色に私が一人で燥いでいると、「先ずは首輪ですね」と静かで優しい声が、背中から真っ直ぐに届きます。
私は急いでパンプスを脱ぐと、スーツケースの中から首輪を取り出しました。
一瞬、着ていたワンピースも脱いだ方が良いのかと迷いましたが…。
生理が予定より遅れた事で、残念ながらこの日はおまんこを使って頂く事が出来なかったのです。
それなのに自ら服を脱ぐのも何だか可笑しな気がして。
私はそのままの格好で首輪だけを持つと、ベッドに腰掛けられた御主人様の足元へと座りました。