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御主人様と愛奴 変態の日々の記録

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Author:愛奴
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16度目の調教⑤ ~愛奴と痛み~

すっかりお湯から姿を現した御主人様の下半身。

そのつま先から脹脛だけが温かいお湯の中で揺らめいていました。

太腿の中央に吸い寄せられた私の顔の前には、先程とは形の違う御主人様のペニスが起立しています。

ゆっくりと舌を伸ばすと、温泉で温められたペニスは、表面だけがいつもよりも柔らかいような気がして。

その熱を冷ますように、私は愛しい御主人様のペニスを舌で包んで行きました。




「雌になりなさい」

露天風呂の水音と、小川のせせらぎ。

木々の葉が擦れる音に、遠くで鳴く鳥の声。

そこに突然降って来たのは、この情景に余りに不釣り合いな御主人様の御言葉。

その時まで温泉旅行を純粋に愉しんでいた私は、自分の中のスイッチが音を立てて切り替わったのを感じました。

丁寧に、丁寧に。

いつもそう心で呟いている筈なのに、自分の言葉が自分にも届きません。

ただ、御主人様が愛おしい。

ただ、御主人様が欲しい。

自分の本能のままに舌を這わせ、一生懸命にペニスに吸い付きます。

美味しい、美味しい。

もっと欲しい、これが欲しい。

あまりに夢中になっていた私の身体は、お湯の中でぷかりと浮き上がりました。

水面から顔を出したお尻が御主人様の目に止まってしまったのでしょう。

私の背中の向こうまで手を伸ばされた御主人様は、その掌で、浮かんだ膨らみを強く弾かれます。

水音と共に響く痛み。

それが嬉しくて堪りません。

するとふと御主人様は立ち上がられ、洗い場に設置されているベンチに腰掛けられました。

このままでは二人共のぼせてしまうと想われたのでしょうか。

けれどその時の私はそんな事を考える余裕すらなく、開かれている御主人様の太腿の中央に釘付けになっていました。

お湯の中に残された愛奴。

何も仰らない御主人様。

けれど開かれた太腿が、私を呼んで下さっている気がします。

私は岩風呂の中でゆっくりと立ち上がり、ぼんやりしている頭をふらつかせながら、足を取られないようにそこへと歩いて行きました。

まるで磁石でも入っているかのよう。

私は身の流れに任せて石畳の上にしゃがみ込み、再び吸い寄せられるように御奉仕を始めます。

「この状況が嬉しいのでしょう?」

その御主人様の御言葉に、やっと自分の想いを理解する私。

ああ、私、嬉しいんだ…

そんな事もすら判らない、考えることすら出来ない私は、御主人様に自分の状況を教えて頂き、今度は唇を離す事なく鼻を鳴らしてお返事しました。

すると今度は私の髪の毛を無造作に掴み、ペニスが出し入れされるように頭を強制的に前後に動かされます。

その速さ。

力強さ。

喉の奥に届く痛み。

何より膨張しているペニスが口内を犯し、苦しくて仕方ない。

そのまま吸い込んでバキュームをするようにとの御命令が追加されますが、御主人様のご丁寧な指導もままならず、次第に口をすぼめる事すらも出来なくなっていました。

そんな駄目な愛奴のお尻を再び叩いて下さる御主人様。

お湯の中よりも乾いた音が響き、冷たい外気に、びりびりと強い痛みを感じます。

けれどそれが嬉しくて仕方ない。

先程はお湯が邪魔をしていたからなのか、何だか感じ方が違う…

私、どうしたんだろう…

いつもとは違う感覚に戸惑っていると、そんな愛奴に気が付かれたのか、御主人様が尋ねられました。

「鞭を持ってきましたか?」と。

その御言葉に固まる私。

小さなスーツケースに入れるには余りにも長い九尾鞭は、私の背中にたくさんの痕を付けて貰ったあの日から、ずっとクローゼットの奥に眠ったままでした。

叱られてしまうのかと想い、持って来ていない事を恐る恐るお伝えすると、今日はお前を鞭打ちしようと想っていたのにと、残念そうな御主人様のお声が頭の上から降って来ます。

それを聞いた途端。

私の中にあった、いつもとは何か違う感覚が、くっきりとその輪郭を浮かび上がらせました。

鞭は怖い。

痛い、嫌い。

恐ろしい九尾鞭を受けた私の背中は痛みを通り越し、酷い傷痕となって私の中に刻み付けられた筈なのです。

それなのに。

鞭を持って来なかった私の耳に届いたのは、お叱りの御言葉ではなく、残念そうな御主人様のお声。

その時の私に湧き上がったのは、あの恐ろしい記憶ではなく、持って来れば良かったという残念な気持ちでした。




御主人様と出逢う前の私には、SMの経験はほとんどありません。

ですから鞭も初体験でしたし、痛みという物に恐怖や嫌悪感も持っています。

それは今も変わりません。

けれどそれを与えて下さるのが御主人様である事。

御主人様がそれを望まれる事。

御主人様が齎して下さる物は、全て私の悦びである事。

その事実が、私を「痛み」という枠から解放してくれている。

故に、自然と湧き上がった残念な気持ち。

この気持ちは、どうしても御主人様にお伝えしたい。

それは御主人様への忠誠の証。

そう想ったのに。

急に鼻がむずむずとくすぐったくなり、私は2回連続でくしゃみをしてしまいました。

一気に緩んだ緊張感。

「湯冷めしてしまいましたね」

そう優しく仰り、お部屋へ戻られる御主人様。

その背中に向かって、私は勇気を出して語り掛けます。

鞭は物凄く痛くて苦手だという事。

けれど鞭を持って来なかったことを残念に想った事。

御主人様の反応は大きくはなかったけれど、静かに私の言葉を受け止めてくれていました。



【 2019/01/07 23:06 】

リアル調教  | コメント(0)  |

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